情報セキュリティ
公開日:2025年10月21日
独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター
本レポートでは、2025年7月1日から2025年9月30日までの間に情報セキュリティ安心相談窓口で対応した、個人からの「相談」の統計について紹介しています。
従来、個人および企業組織からのご相談を「情報セキュリティ安心相談窓口」にて対応しておりました。
2025年4月より個人からのご相談は「情報セキュリティ安心相談窓口」、企業組織からのご相談は新たに開設した「サイバーセキュリティ相談窓口」での対応となりました。
今四半期の「情報セキュリティ安心相談窓口」における、相談対応件数は2,824件でした。前四半期から約4.0%減となっています。
相談件数の推移
今四半期の相談対応件数は、前年同四半期比では約0.7%増となっており、ほぼ変わらない相談件数となっています。
相談件数の推移(前年同四半期比)
今四半期の主な手口別相談件数は、相談件数の多い手口の順に「ウイルス検出の偽警告」647件(構成比22.9%)が最も多く、続いて「不正ログイン」387件(同13.7%)、「フィッシング」137件(同4.9%)、「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」57件(同2.0%)、「ワンクリック請求」7件(同0.2%)、でした。
手口別相談件数のテキスト情報は2-1~2-5にてご確認ください。
ウイルスを検出したという偽警告で不安を煽り、電話をかけさせてサポート契約に誘導する「ウイルス検出の偽警告(脚注2)」に関する相談は前四半期から約29.1%減の647件寄せられました。
2025年5月30日に警察庁より「日本人被害者にかかるサポート詐欺に関係する被疑者6人を検挙した。」(脚注3)との発表があり、一時的に相談件数が減少しましたが、その後また増加しています。
「ウイルス検出の偽警告」相談件数の推移
「不正ログイン(脚注4)」に関する相談が前四半期から約44.9%増の387件寄せられました。前四半期に引き続き、Facebook、Instagramなどに不正ログインされて、自分ではログインできなくなったという相談が多く寄せられており、増加傾向にあります。
「不正ログイン」相談件数の推移
「フィッシング」に関する相談件数は、前四半期から約8.7%増の137件寄せられました。各種サービスや企業を騙ったメールから偽サイトにアクセスして、個人情報やクレジットカード情報などを入力したという相談が寄せられています。9月には国勢調査を騙ったフィッシング手口が確認されています。本資料の<3.相談事例:国勢調査への協力のお願いというメールからサイトを開いてしまった>をご参照ください。
「フィッシング」相談件数の推移
今四半期は「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール(脚注5)」に関する相談が前四半期から約50.0%増の57件寄せられました。メールに書かれている嘘の恐喝内容に驚いて、その真偽についてのご相談が引き続き寄せられています。しかし、暗号資産で金銭を支払ってしまったという相談は確認していません。
「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」相談件数の推移
今四半期は「ワンクリック請求(脚注6)」に関する相談が前四半期から50.0%減の7件寄せられました。ワンクリック詐欺の手口内容に変化はみられません。アダルトサイトを観ていたところ、突然会員登録が完了し、金銭を支払うように指示する画面がでてきたことに関して、支払の必要性についての相談が寄せられています。
「ワンクリック請求」相談件数の推移
今四半期のうち情報セキュリティ安心相談窓口に寄せられた相談事例を紹介します。
国勢調査をかたったフィッシング詐欺の手口だと考えられます。
IPAセキュリティセンター 情報セキュリティ安心相談窓口
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2025年10月21日
掲載