情報セキュリティ

2025年度 夏休みにおける情報セキュリティに関する注意喚起

公開日:2025年8月1日

独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター

多くの人が夏休みの長期休暇を取得する時期を迎えるにあたり、IPAが公開している長期休暇における情報セキュリティ対策をご案内します。

長期休暇の時期は、システム管理者が長期間不在になる等、いつもとは違う状況になりがちです。このような状況でセキュリティインシデントが発生した場合は、対応に遅れが生じたり、想定していなかった事象へと発展したりすることにより、思わぬ被害が発生し、長期休暇後の業務継続に影響が及ぶ可能性があります。

このような事態とならないよう、(1)個人の利用者、(2)企業や組織の利用者、(3)企業や組織の管理者、それぞれの対象者に対して取るべき対策をまとめています。また、長期休暇に限らず、日常的に行うべき情報セキュリティ対策も公開しています。

注釈:上記リンク先において、対象者毎に参照すべき範囲は以下のとおりです。

  1. 個人の利用者:個人向けの対策(3.)
  2. 企業や組織の利用者:個人及び企業・組織のシステム利用者向けの対策(2-2. / 3.)
  3. 企業や組織の管理者:個人、企業・組織のシステム利用者及び管理者向けの対策(2-1. / 2-2. / 3.)

【企業や組織の方々へ】

インターネットに接続された機器・装置類の脆弱性を悪用するネットワーク貫通型攻撃が相次いでいます。

IPAでは2023年8月以降、ネットワーク貫通型攻撃に関する注意喚起を行っています。

攻撃を受けた場合、保有情報の漏えいや改ざん、ランサムウェアへの感染に加え、不正な通信の中継点とされてしまう、いわゆるOperational Relay Box(ORB)化などの被害が予想されます。ORB化された場合、意図せずに他組織等への攻撃に加担することに繋がります。そうした事態を未然に防ぐためにも、システム構成やインターネット接点など構成把握、脆弱性対策と日頃のログ監視といったサイバーセキュリティ対策に加え、BCP(事業継続計画)・BCM(事業継続マネジメント)を通じたサイバー以外も含めた危機管理体制が重要となります。

また、ネットワーク貫通型攻撃の標的となり得る機器・装置類を把握・管理するための指針として、2023年5月に経済産業省より「ASM(Attack Surface Management)導入ガイダンス」が公開されています。

以下のページも参考に、今一度、自組織のインターネットに接続された機器・装置類の確認を推奨します。

自組織のIoT機器等の把握する際には、必要に応じてIPAが2016年に公表した以下の文書も参照し、SHODAN等のサービスの利用もご検討ください(記載されているサービスの仕様等が現状のものと異なる場合がありますのでご注意ください。)。

各企業・組織において不審な通信や不審なメールの受信等を認知した場合には、下記のコンピュータウイルス・不正アクセスに関する届出や企業組織向けサイバーセキュリティ相談窓口宛てに情報提供(注釈)いただき、「サイバー状況把握」活動への参加をお願いします。

注釈:ウイルス検知名、不審ファイル、不審メール、各種セキュリティ機器のログ等、攻撃やその兆候を把握するための情報の提供をお願いします(様式不問)。

IPA NEWS Vol. 70(2025年1月号)では、家庭用・SOHOルーターのセキュリティ対策やルーターの選定のポイントを紹介していますので、併せて参考にしてください。

IPAでは、企業組織向けに、セキュリティに関する総合的な相談窓口を設けています。セキュリティインシデントが発生した際などにご活用ください。

お問い合わせ先

企業組織からのご相談

企業組織向けサイバーセキュリティ相談窓口

個人からのご相談

情報セキュリティ安心相談窓口

被害情報の届出先

コンピュータウイルス・不正アクセスに関する届出窓口

更新履歴

  • 2025年8月1日

    掲載