情報セキュリティ
公開日:2025年4月17日
独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター
今四半期の「情報セキュリティ安心相談窓口」における、相談対応件数は3,215件でした。前四半期から約17.4%増となっています。
相談件数の推移
今四半期の相談対応件数は、前年同四半期比では約0.3%減となっており、ほぼ変動はありませんでした。
相談件数の推移(前年同四半期比)
今四半期の主体別の相談対応件数は、個人は2,706件、法人/組織は123件、不明は386件でした。2024年第二四半期よりチャットボット相談を開始したことにより不明の件数が増加しています。
主体別の相談件数推移
今四半期の主な手口別相談件数は、相談件数の多い手口の順に「ウイルス検出の偽警告」1,084件(構成比33.7%)が最も多く、続いて「不正ログイン」261件(同8.1%)、「フィッシング」147件(同4.6%)、「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」118件(同3.7%)、「ワンクリック請求」15件(同0.5%)、でした。主に前四半期(2024年10月~12月)と比較して「不正ログイン」「ウイルス検出の偽警告」の件数が増加しました。
手口別相談件数のテキスト情報は2-1~2-5にてご確認ください。
ウイルスを検出したという偽警告で不安を煽り、電話をかけさせてサポート契約に誘導する「ウイルス検出の偽警告(脚注4)」に関する相談は前四半期から約34.8%増の1,084件寄せられました。
本手口において、パソコンに加えて、スマートフォンにも遠隔操作アプリをインストールさせられ、不正送金をされる相談が増えています。本資料の<3.2 個人からの相談事例2>をご参照ください。
「ウイルス検出の偽警告」相談件数の推移
「不正ログイン(脚注5)」に関する相談が前四半期から約59.1%増の261件寄せられました。前四半期に引き続き、Facebook、Instagramなどに不正ログインされて、自分ではログインできなくなったという相談が多く寄せられています。
「不正ログイン」相談件数の推移
「フィッシング」に関する相談件数は、前四半期から約18.3%減の147件寄せられました。各種サービスや企業を騙ったメールから偽サイトにアクセスして、個人情報やクレジットカード情報などを入力したという相談が寄せられています。
今四半期は「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール(脚注6)」に関する相談が前四半期から約126.9%増の118件寄せられました。メールに書かれている嘘の恐喝内容に驚いて、その真偽についてのご相談が引き続き寄せられています。しかし、暗号資産で金銭を支払ってしまったという相談は確認していません。
「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」相談件数の推移
今四半期は「ワンクリック請求(脚注7)」に関する相談が前四半期から28.6%減の15件寄せられました。ワンクリック詐欺の手口内容に変化はみられません。アダルトサイトを観ていたところ、突然会員登録が完了し、金銭を支払うように指示する画面がでてきたことに関して、支払の必要性についての相談が寄せられています。
「ワンクリック請求」相談件数の推移
今四半期のうち相談窓口に寄せられた相談事例を紹介します。
【対処】
2024年第4四半期レポートにて、サポート詐欺の手口において増えてきた、パソコンを遠隔操作してネットバンキングの不正送金をする事例を説明した。
最近のネットバンキングでは、スマートフォンのアプリを利用することが一般的になってきたこともあり、パソコンだけでは不正送金ができない場合もある。そのため、攻撃者がパソコンに加えて、スマートフォンにも遠隔操作アプリをインストールさせる相談が増えてきている。
IPAセキュリティセンター 情報セキュリティ安心相談窓口
URL
2025年4月17日
掲載