情報セキュリティ
公開日:2024年10月22日
独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター
今四半期の「情報セキュリティ安心相談窓口」における、相談対応件数は2,804件でした。前四半期から約25.4%減となっています。
なお、今四半期より開始したチャットボットによる相談件数を追加しています。
相談件数の推移
今四半期の相談対応件数は、前年同四半期比では約29.7%増となっています。
相談件数の推移(前年同四半期比)
今四半期の主体別の相談対応件数は、個人は2,279件、法人/組織は147件、不明は378件でした。
チャットボット相談の開始により不明の件数が増加しています。
主体別の相談件数推移
今四半期の主な手口別相談件数は、相談件数の多い手口の順に「ウイルス検出の偽警告」835件(構成比29.8%)が最も多く、続いて「不正ログイン」113件(同4.0%)、「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」37件(同1.3%)、「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS」13件(同0.5%)、「ワンクリック請求」9件(同0.3%)でした。前四半期(2024年4月~6月)とくらべて「ウイルス検出の偽警告」の件数が大きく減少し、その他の手口についても減少傾向となりました。
手口別相談件数のテキスト情報は2-1~2-5にてご確認ください。
ウイルスを検出したという偽警告で不安を煽り、電話をかけさせてサポート契約に誘導する「ウイルス検出の偽警告(脚注4)」に関する相談は前四半期から約52.7%減の835件寄せられました。
前四半期から引き続き、ウェブサイトに掲載される広告枠に、「次へ」「続く」などとだけ書かれた偽警告に誘導するためのリンクボタンが確認されています。広告ではなく次のページへ移るためのボタンのように見える場合があります。
また、検索結果に連動して表示される広告として、本物のサービスを装った偽の広告が表示されるケースも確認されています。
また、パソコンを使用中に突然、画面全体に偽のメッセージが表示されて、キーボードやマウスの操作を一切受け付けなくなり、電源を入れなおして再起動しても状況が変わらないという、サポート詐欺に類似する手口が確認されていますので、本資料の<3.2 個人からの相談事例>ご参照ください。
「ウイルス検出の偽警告」相談件数の推移
「不正ログイン(脚注5)」に関する相談が前四半期から約35.4%減の113件寄せられました。
前四半期に引き続き、Facebook、Instagramなどに不正ログインされて、自分ではログインできなくなったという相談が寄せられています。
「不正ログイン」相談件数の推移
今四半期は「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール(脚注6)」に関する相談が前四半期から約14.0%減の37件寄せられました。
メールに書かれている嘘の恐喝内容に驚いて、その真偽についてのご相談が引き続き寄せられています。しかし、暗号資産で金銭を支払ってしまったという相談は確認していません。
「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」相談件数の推移
「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS(脚注7)」に関する相談件数は、前四半期から約86.5%減の13件寄せられました。
宅配便事業者をかたるフィッシングは偽SMSが減少し、偽メールが増加していると考えられます。
「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS」相談件数の推移
今四半期は「ワンクリック請求(脚注8)」に関する相談が前四半期から67.9%減の9件寄せられました。
ワンクリック詐欺の手口内容に変化はみられません。アダルトサイトを観ていたところ、突然会員登録が完了し、金銭を支払うように指示する画面がでてきたことに関して、支払の必要性についての相談が寄せられています。
「ワンクリック請求」相談件数の推移
今四半期のうち相談窓口に寄せられた相談事例を紹介します。
IPAセキュリティセンター 情報セキュリティ安心相談窓口
URL
2024年10月22日
掲載