デジタル人材の育成
最終更新日:2026年7月31日
近年、製造業ではデジタル技術やIoTの活用が進み、設備や制御システムで生まれるOTデータをMESやERP、分析基盤といったIT領域でも活用したいという要請が高まっています。異なるベンダーの機器やソフトウェア間のデータ連携を長く支えてきたOPCにも、現場内でのデータ受け渡しに加えて、接続元・接続先や通信経路、権限を把握・説明できることが求められるようになっています。
一方で、多くの現場ではCOM/DCOMを基盤とする従来型のOPC Classicが利用され続けていますが、OS更新時の影響確認、DCOMセキュリティ強化への対応、保守期限への対応などが運用負荷やリスクとして顕在化しつつあり、OPC UAへの移行に関心も高まっています。
こうした背景を踏まえ、当プロジェクトでは「OPC UA移行の課題整理と推進アプローチ」を作成しました。作成にあたり、まず文献調査と技術検証により、OPC ClassicとOPC UAの違いを通信方式・セキュリティ機能・運用管理の観点から比較し、移行時に生じ得る課題を洗い出しました。そのうえで、Wrapperを用いた段階的移行とネイティブ移行を対比し、現場が選択しやすい推進アプローチを整理しています。
本書では、移行判断に必要な技術・運用上の論点、経営層への説明の観点、移行前後の確認事項と導入後の維持管理を体系的に整理し、あわせて実務で使えるチェックリストと台帳テンプレートを付録として収録しました。OPC UA移行を検討する企業が自社の設備更新計画に照らして、どの接続を優先して移行し、どの接続を当面残すのかを検討し、その理由を説明できる状態になることを目指した構成としています。本書が、OPC UA移行の検討に取り組む企業の一助となれば幸いです。
プロジェクトメンバー一同
本書の背景、目的、対象読者、扱う範囲、読み進め方を整理します。
OTとITの連携拡大、OPC Classic継続利用時に生じやすい課題、移行を考える必要性を整理します。
OPC ClassicとOPC UAの技術的な違い、セキュリティ機能、移行後も必要となる確認事項を解説します。
社内優先度、投資計画、現場設定、検証停止など、移行が進みにくくなる要因を整理します。
経営層へ説明すべき論点、投資判断に必要な材料、段階移行の説明例を整理します。
接続単位の棚卸し、移行成立性の確認、GatewayやWrapper利用時に管理すべき観点を示します。
棚卸し結果をもとに、優先順位、A/B/C分類、移行方式、関係者の役割を整理します。
移行前、Classic残置、GatewayやWrapper利用時、導入直後、変更時の確認事項を整理します。
証明書、Trust List、認証、権限、ログ、変更管理、例外管理、定期レビューの運用を扱います。
模擬プラント検証をもとに、証明書自動受け入れ、Anonymous認証、DoS対策などの注意点を整理します。
代表接続の確認から始め、移行判断、受入確認、導入後運用へ段階的に広げる進め方をまとめます。
接続・移行確認表、運用管理表、変更・例外・定期レビュー表、Excel版台帳の使い分けを示します。
本書で使用する専門用語を記載しています。
本ホワイトペーパーを作成するにあたり、参考にした資料になります。
2026年7月31日
「OPC UA移行の課題整理と推進アプローチ」を公開しました。