デジタル人材の育成
公開日:2024年4月15日
最終更新日:2024年8月27日
IPAでは、デジタル時代における人材の適材化・適所化を如何に推進していくかということをテーマに調査・研究を進めてきました。その間、社会のデジタル化進展を背景に、ビジネスパーソンと企業・組織との間の関係が大きく変化してきていることに着目しました。
個人は企業に依存したキャリア形成から、自身の付加価値・独自性、競争力を獲得していく自律的なキャリア形成に変化していく一方で、企業・組織は、個人の自律的なキャリア形成や学びの為の環境整備、後押しをして、相互に選び、選ばれる関係構築が重要な課題になってきていると想定しています。特に、ビジネスセンスと技術センスの双方を兼ね備えたデジタル人材の獲得、育成は、企業変革や事業推進上、急務の課題となっています。
にもかかわらず、2022年度までの調査結果からは、残念ながら企業の取組みが進んでいる状況とは言えず、国や企業の競争力の相対的な低下に歯止めが掛かっていない状況です。
そこで、これまでの調査結果を踏まえて、企業変革、人材変革に先行している企業・組織では個人の自律的な学び促進にどのような環境整備や施策を実施しているかの具体例を調査、収集し、ご協力頂いた企業各社様のご好意を賜り、広く公開・共有し、変革の為の行動具体化の一助、ヒントとしてもらうべく、「事例企業における自律的な学び促進の取組み」を作成し、2024年4月に公開しました。
また、経年で実施しているDXを推進する人材の育成に関する企業及び個人向けのアンケート調査も実施し、その結果も踏まえて、「自律的な学び」がどのようにして発現し、実践・継続され、拡大していくかという点について考察を加えて「自律的な学び」を促進するためのドライバー案と施策案を「全体報告書」としてまとめました。
個人が自律的に学び、行動し、実務で価値発揮し続けることで、持続可能な企業・組織、社会の実現に貢献し、一方、企業・組織は、そのような人材が価値発揮し続けられるように学びの動機付けや支援、環境整備を行うことで選ばれる企業・組織になり、共に成長し続ける関係を目指すべきとIPAでは考えています。
調査の実施内容は以下の通りです。
2023年11月16日(木曜日)~2023年12月22日(金曜日)
(脚注2)従来のデジタル人材(IT企業や事業会社の情報システム部門等に所属する人)に加え、デジタル技術を活用して事業創造や製品・サービスの付加価値向上、業務のQCD向上等を行うビジネス部門に所属する人も含む。
IPA デジタル人材センター
人材プラットフォーム部 スキルトランスフォーメーショングループ
2024年7月22日
アンケート調査の報告書「個人調査報告書」、および事例調査とアンケート調査の結果を踏まえてまとめた「全体報告書」を公開
2024年4月15日
事例調査の報告書「事例企業における自律的な学び促進の取組み」を公開