デジタル人材の育成
「ロックド・シールズ」は、NATOサイバー防衛協力センター(CCDCOE)が主催する世界最大規模のサイバー防衛演習です。
2023年は4月18日(火曜日)~21日(金曜日)の日程で開催され、NATO加盟国を含む約40か国が参加しました。日本からは防衛省・自衛隊のほか、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)、総務省及び警察庁、重要インフラ関連などの企業が参加し、IPA 産業サイバーセキュリティセンター(ICSCoE)が運営する「中核人材育成プログラム」(以下、同プログラム)の修了者17名を含む総勢約120名が日豪合同チームとして演習を行いました。
演習では5,500の仮想システムに対し8,000以上の大規模なサイバー攻撃が行われ、重要インフラ等のシステムを攻撃から防護する技術的な対処やインシデントの報告のほか、法務、広報、情報活動に関する課題への対処を含む総合的な対応スキルを24のブルーチームで競いました。
日本チームは官民や同志国との連携によりインシデント対応を演習し、日本国内の重要インフラ企業でサイバーセキュリティ戦略の実務を担う同プログラムの修了者たちは、約一年間のプログラムで習得した高度なセキュリティ技術に関する知見や、自社での実務経験などを活かしながらチームの成果に貢献しました。
同プログラムの修了者の参加は今回で3回目となり、本演習への継続的な参加によって得られる、組織的なインシデント対応に関する知見のアップデートやスキルの向上が、日本国内の重要インフラにおけるサイバーリスクの低減につながることが期待されます。