デジタル人材の育成
公開日:2026年5月29日
量子デバイスの評価や量子アルゴリズム実装では、何をどれだけ測るかという測定設計が推定の性能と効率を左右するが、その設計から推定・誤差評価までを実機制約下で一貫して行うことは難しい。本プロジェクトでは、量子マルチパラメータ推定のための測定設計・推定・誤差評価を統合し、フルバッチ最尤推定とオンライン逐次推定の両モードを備えたソフトウェアライブラリを開発する。ユーザは推定モデルを入力すれば、測定設計から推定実行、達成可能な誤差限界の算出までを一貫して行える。シミュレータおよびゲート式量子実機で有効性を検証し、量子デバイスの評価・校正のための実用的基盤としての応用を目指す。
量子コンピュータをはじめとする量子デバイスは多くの未知量すなわち未知パラメータを含んでおり、それらの正確な特定が重要です。この「量子パラメータ推定問題」に関する研究は長い歴史をもち、量子コンピューティングをも支える重要な学問体系を築くに至っていますが、これは(古典の場合と比べて)本質的に難しい問題で、最適推定の一般論はいまだ存在せず、既存プロトコルたちは非常に複雑です。本プロジェクトは、量子パラメータ推定のための測定設計・推定・誤差評価を統合したソフトウェアを開発することを目的としています。複雑な量子パラメータ推定分野の現状に一石を投じようという本プロジェクトを、私自身、たいへん楽しみにしています。
2026年5月29日
2026年度採択プロジェクト概要(福田PJ)を掲載しました。