デジタル人材の育成

2026年度未踏ターゲット事業(量子コンピューティング技術を活用したソフトウェア開発分野)採択プロジェクト概要(瀧沢・原・高田PJ)

公開日:2026年5月29日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 藤井 啓祐(京都大学 大学院情報学研究科 教授)

2.採択者氏名

  • 瀧沢 愛結(お茶の水女子大学 理学部情報科学科)
  • 原 詩織(お茶の水女子大学 理学部情報科学科)
  • 高田 梓沙(お茶の水女子大学 理学部情報科学科)

3.採択金額

  • 3,960,000円

4.プロジェクト名

  • 小中学生向けの量子プログラミング学習支援ツールの開発

5.応募部門

  • ベーシック部門

6.応募枠

  • 通常枠

7.関連Webサイト

  • なし

8.申請プロジェクト概要

近年、量子コンピュータの研究が進められており、将来的な実用を見据えた人材の育成が重要となっている。しかし、「量子」という言葉の難解な印象や、専門用語が中心となった教材が多いことから、初学者が心理的な抵抗を抱きやすい状況にある。
そのため、本プロジェクトは、量子プログラミングに対する学習ハードルを下げ、難しい理論ではなく触って試せる仕組みとして、量子計算の考え方に出会える入口を提供することを目的とする。同時に、単なる疑似体験で終わらせず、実際の量子プログラミングへと移行するための橋渡しとなることを目指す。
そこで、本プロジェクトでは、小中学生をはじめとする初学者が直感的に学べる「ノーコード型量子プログラミング学習支援ツール」を開発する。
ツールの大きな特徴の1点目は、自然言語や比喩を用いて量子操作を表現するなど、STEM教育で有効な手法を取り入れたUI設計により、誰でも直感的に操作ができることである。量子の知識がなくても操作できる設計にすることで、初学者の心理的ハードルが下がり、量子プログラミングに触れやすくなる。
大きな特徴の2点目は、擬似体験から実際の量子回路の構築に移行できる点である。ユーザーの習熟度に合わせて、直感的な理解から、実際の量子操作へと段階的に変換することで、本格的な量子学習への橋渡しを実現する。
本ツールは量子学習を始める際の新たな選択肢となることが期待される。

9.採択理由

Scratchのようなノーコード型ツールや、近年発展している自然言語を用いたプログラミングは、従来のプログラミング教育の裾野を大きく広げてきた。一方で、量子コンピューティング分野では、初学者が直感的に学べる環境はまだ十分とは言えない。本提案は、量子回路を身近な比喩表現に置き換え、専門用語や高度な数学を学ぶ前の段階(小中学生)から量子といった概念や量子プログラミングの概念獲得を目指すという未踏性を高く評価した。量子教育の入口を広げたいという強い意欲と、開発・デザイン・量子計算を分担したチーム体制から、ぜひScratchがプログラミング教育に与えたようなインパクトを、量子教育分野にももたらして欲しい。

更新履歴

  • 2026年5月29日

    2026年度採択プロジェクト概要(瀧沢・原・高田PJ)を掲載しました。