デジタル人材の育成
公開日:2025年12月8日
デジタル基盤センター
イノベーション部
未踏実施グループ
2026年度は、下記の方がプロジェクトマネージャーを担当します。

かとり ゆういち
香取 勇一
公立はこだて未来大学 システム情報科学部 複雑系知能学科 教授
リザバーコンピューティングは、時系列処理や予測・制御、さらには物理リザバーや脳型情報処理など、多様な分野で新しい展開を生み出す可能性を持つ技術です。本事業では、皆さんそれぞれの独創的な視点と挑戦的な発想を歓迎し、アルゴリズムの革新から物理デバイス、応用ソフトウェアまで、自由なテーマ設定のもとで「自分だからこそできる挑戦」を形にしていただきたいと考えています。私は非線形ダイナミクス、神経科学、脳型AIの数理モデルを専門としており、これらの知見を活かしてプロジェクトの深化と実装を伴走・支援します。既存の枠にとらわれない発想と新しい技術的試みにより、リザバーコンピューティングの新たな地平を共に切り拓いていきましょう。あなたの挑戦を心から期待しています。

かわい ゆうじ
河合 祐司
大阪大学 先導的学際研究機構 准教授
リザバーコンピューティングはシンプルな構造であるため、その実装が容易であるだけでなく、高い拡張可能性と応用可能性を有しています。また、リザバーコンピューティングは大規模な深層学習よりも圧倒的に低い消費電力で動作し、ダイナミクスを用いて計算する脳型コンピューティングの一つでもあります。そのようなリザバーコンピューティングの性質を活かし、伸ばし、転ずる理論的発展や技術的応用はIT分野にブレークスルーをもたらすでしょう。既存のリザバーコンピューティングの理論・応用にとらわれない未踏領域のプロジェクト提案を歓迎します。特に、情報学だけではない分野との連携が次世代のリザバーコンピューティング技術を切り拓くことを期待します。

たなか ごうへい
田中 剛平
名古屋工業大学 大学院工学研究科 知能情報プログラム 教授
リザバーコンピューティングは、人工ニューラルネットワーク研究から派生した機械学習の枠組みですが、現在ではさまざまな物理現象を利用して実装できるユニークなコンピューティング技術として認識されつつあります。
リザバーコンピューティングに基づく時系列データ処理は年々広がりを見せているものの、まだ実用的な課題への応用は道半ばです。モデル・アルゴリズムの発展や多様な活用方法の探求を通じてIoT社会の課題解決や技術革新に貢献できるチャンスが十分にあります。また、リザバーのハードウェア実装に向けた技術開発においては、設計方法や実装方法が確立されていない部分も多く、工夫の余地が多く残されています。
ぜひ純粋な好奇心や柔軟な発想を大事にして、豊かな将来を想像しながらリザバーコンピューティング技術の活用方法を考えてみてください。常識にとらわれない大胆なプロジェクト提案を期待しています。
2025年12月8日
2026年度未踏ターゲット事業(リザバーコンピューティング技術を活用したソフトウェア開発分野)プロジェクトマネージャーを公開しました。