デジタル人材の育成
2019年度採択されたプロジェクト「RISC-V量子拡張の参照実装とマイクロ波制御量子ファームウェアの開発」では次の2つの成果を得た。
この成果では当初の目論見どおり参照実装や、汎用的なフレームワーク開発はできたが、具体的な利用面では次のような課題があった。
量子ゲート操作列を分解する処理が必要で、その処理で長くなった量子ゲート操作列を最適化するための様々な「量子最適化処理」の利用検討
任意パルス波形生成におけるパラメータチューニングのテンプレート化と高負荷処理への対応
量子ファームウェアの近くに量子ゲート操作を処理コンポーネントが必要
量子計算を教育にも利用できるインタラクティブ(体感・体験できる)プレゼンテーションが必要
この課題に対して次のような応用的な機能を追加で開発することにより、ターゲットとなる利用者に対して、より実用的な側面と教育的な側面を整えて、今後の量子コンピューター開発の発展に貢献できるようにする。
量子コンピュータのためのコンパイラからファームウェアにつないで最後に量子計算を体感するプレゼンテーションまで行う盛りだくさんのプロジェクトである。コンパイラの最適化は非自明なことも多く取り組む価値は高い。ファームウェアへの接続も工夫のしどころは多くありそうである。最後になかなか実感しづらい量子計算のイメージをどういう風に体感できるプレゼンテーションが完成するか楽しみである。