デジタル人材の育成
公開日:2024年6月25日
本プロジェクトでは、バーチャル空間で身体像を拡張し、自分自身の翼を用いてハンズフリーで空を飛ぶ感覚を提示するシステムを開発する。
人々は昔から空への憧れを抱いてきた。特に自分の力で空を飛びたいという欲求は強く、鳥人間コンテストなどの人力飛行機の大会に参加したり、ハンググライダーなどのスカイスポーツを楽しんだりする人々が多くいる。ハンググライダーや専用のハードウェアを用いたシステムにより、現実空間とバーチャル空間のいずれでも空を飛ぶ体験を得ることができるが、いずれの場合も自分自身に生えている翼を用いて空を飛び回る体験は実現できていない。
立位の姿勢で特定の部位の力みと背中への感覚提示を組み合わせることで、バーチャル空間内で身体像を拡張し、仮想翼を開閉する体験ができることがすでに分かっている。よって、複数部位の筋肉の動きと姿勢変化を統合させ、バーチャル空間内での翼の操作に反映させるシステムを構築することで、バーチャル空間内での飛翔感覚の提示ができると考えられる。そこで本プロジェクトでは、バーチャル空間で以下の機能を備えたプロダクトを開発する。
このプロダクトから、身体像の拡張を用いた新しいVRゲームなどのコンテンツが生まれることが期待される。
空を飛びたいという人類の夢は航空機の登場により実現した。しかし鳥になったかのように自由自在に飛ぶ体験にはほど遠い。
本プロジェクトは空を飛ぶVRという、古くて新しい課題に対して真正面から取り組もうとしているが、体験者の意図を動作に反映させるためのシステム構成と、VRにとどまらない新たな操作系として発展する可能性を期待し採択とした。
2024年6月25日
2024年度採択プロジェクト概要(谷澤・甲斐・酒井PJ)を掲載しました。