未踏アドバンスト事業:2026年度上期実施プロジェクト概要(青木PJ)
公開日:2026年6月30日
1.担当プロジェクトマネージャー
- 首藤 一幸(しゅどう かずゆき)
- 京都大学 学術情報メディアセンター 教授
2.採択者氏名
- 青木 海(sigboost株式会社 代表取締役社長 / 株式会社アクセル アルゴリズムチーム)
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(注釈)所属先は採択時点
3.契約金額
- 8,000,000円
4.プロジェクト名
- AIによる代理行為を前提とした匿名認証基盤の開発
5.関連Webサイト
- なし
6.プロジェクト概要
本提案は、AIエージェントが人間の代理としてウェブサービスやオンライン契約に関与する時代を見据え、サービス側が「人間本人の行為」「人間に委任されたAIの行為」を標準的に区別できる認証・委任プロファイルを開発・社会提案するものである。GPTシリーズやClaudeシリーズのような高度な推論能力を持つモデルの登場により、AIの判断能力は急速に向上し、デジタル空間上のあらゆる活動をAIが人間の代わりに自律的に実行できる技術条件が満たされつつある。一方で、現在のウェブや社会制度は行為主体が人間であることを前提としており、AIが人間の認証情報を借りて活動すると主体の識別も責任の帰属も曖昧になる。適切な枠組みがないまま技術のみが先行すれば、犯罪防止の観点から社会は匿名性を排除する方向に進み、一方で安直な匿名性の維持ではAIによって容易になるデジタル犯罪への抑止力が不足する。
本プロジェクトでは、公的発行者による人間・法人の証明を土台に、サービス側には匿名のまま「人間本人」「人間に委任されたAIエージェント」を識別可能にする認証方式を設計する。不法行為時には令状と関係者の協働のもとで追跡できる仕組みを持たせ、匿名性の保護、違法行為の抑止、AI代理行為の普及を同時に成立させる。
採択期間中の目標は、既存の公的認証・ウェブ国際標準・ブラウザ機能の上に、本基盤の仕様と参照実装をまとめ上げ、複数サービスに適用可能な試作と標準化に向けた提案文書を作成する。本提案はAIの代理行為を社会が安全に受け入れるための基盤を先回りして整備する試みである。
7.採択理由
ウェブ上での、人間の行為、人間からの委任を受けたAIの行為、そしてそれ以外を識別可能にしようというプロジェクトである。
AIの背後に顔を出せる人間がいるのかどうかを把握できるようになると、様々な形でサイバー空間の安全性が高まる。加えて、平時は、背後にいる人間の匿名性も守る。安全なサイバー空間に大きく寄与する取り組みであり、また、提案者には高い技術と強い動機があり、仕様とソフトウェアが完成することに疑いはない。その先には、ベストプラクティスとしての標準化や、有力サービスによる採用など、登るべき様々な山が控えており、チャレンジの大きさとしても申し分ない。
更新履歴
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2026年6月30日
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