デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2026年度上期実施プロジェクト概要(志村・上田PJ)

公開日:2026年6月30日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(ひらの ゆたか)
  • 平野リサーチラボ合同会社 代表

2.採択者氏名

  • 志村 武信(株式会社日立製作所 / 株式会社Lifiya 代表取締役)
  • 上田 圭斗(株式会社日立製作所 / 株式会社Lifiya COO)
  1. (注釈)
    所属先は採択時点

3.契約金額

  • 16,000,000円

4.プロジェクト名

  • スポーツ映像を起点としたAIモデル及びデータ基盤開発

5.関連Webサイト

6.プロジェクト概要

プロスポーツの現場では、戦術分析を担うアナリストが慢性的な人手・時間不足に直面し、映像へのタグ付け・分析の大半が手作業に依存している。本プロジェクトは、スポーツ映像を起点とした競技特化型AIモデル及びデータ基盤の開発を目的とする。
技術的中核は、競技特有の文脈を理解する世界初のスポーツ競技特化型Vision-Language Model(VLM)の構築にある。映像入力のみから、ハードウェアを介さずに、プレイの自動タグ付け、複数試合を横断した戦術分析、シーンの言語的解説までを一貫して実行する。なかでも、映像入力・リアルタイム処理・筋骨格シミュレーションを統合する領域は、研究・実装の両面でこれまで開拓が進んでおらず、本構成はこの未踏領域に挑むものである。これにより、専門アナリストを擁さないチームでもプロ水準の分析が可能となる。
さらに本プロジェクトの新規性は、これまで構造化されてこなかった身体運動データ、すなわちプレイのタグ付けデータ、選手の骨格・筋骨格座標データ、ボールの軌道データを、現場の課題解決を通じて学習用データとして蓄積する点にある。国内には模倣学習に供しうる実世界の身体運動データが乏しく、フィジカルAIやヒューマノイドロボティクスの開発は合成データへの依存を余儀なくされている。本基盤が生成する競技レベルの動作データは、ロボットの動的バランスや複雑動作の学習に資するものであり、多様なデータ活用企業に提供可能なプラットフォームとして展開する。スポーツ現場の課題解決を起点にデータを蓄積し、その価値を最大化することで、AI産業の発展と社会的資源の創出に貢献することを目指す。

7.採択理由

スポーツ映像からアナリストや指導者向けに動作・戦術データを自動的に抽出・構造化し、戦術・文脈理解を視野に入れたデータ基盤を開発する提案。
技術的未踏性は認められる。連携先へのヒアリングも進めており、スポーツのデータアナリスト向けサービスにフォーカスするなど、事業計画の解像度も高い。一方、将来的にロボット・ドローンの学習制御への応用も視野に入れているとのことだが、まだ具体的ではない。当面は、現在の想定顧客向けの事業開発に集中することが望ましいと思われる。特許戦略や事業開発戦略などの面で指導していきたい。

更新履歴

  • 2026年6月30日

    未踏アドバンスト事業:2026年度上期実施プロジェクト概要(志村・上田PJ)を掲載しました。