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2025年度未踏ターゲット事業(量子コンピューティング技術を活用したソフトウェア開発分野)採択プロジェクト概要(加藤・永山・遠山PJ)

公開日:2025年5月28日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 棚橋 耕太郎(Turing株式会社 E2E自動運転チームマネージャ)

2.採択者氏名

  • 加藤 駿典(東北大学 工学部電気情報物理工学科)
  • 永山 虹空(東北大学 大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻)
  • 遠山 航汰(東北大学 大学院工学研究科 電子工学専攻)

3.採択金額

  • 3,960,000円

4.プロジェクト名

  • アニーリングマシンを活用したPCB設計支援ツールの開発

5.応募部門

  • ベーシック部門

6.応募枠

  • 応用・実用化枠

7.関連Webサイト

  • なし

8.申請プロジェクト概要

本プロジェクトは、電子機器の根幹をなすプリント基板の設計工程の大幅な効率化を目指す。膨大な数の配線を三次元的にどのように接続すれば、電気的特性を維持しつつ交差を避けられるかは、複雑な組合せ最適化問題であり、効率的に解くことが困難とされてきた。また、部品の配置や向きは配線しやすさを左右する重要な要素であり、これもまた一種の組合せ最適化問題である。本プロジェクトは、部品の配置と配線をアニーリングマシンを活用することで最適化し、設計工程の自動化を実現する。2024年度の未踏ターゲット事業で配線の最適化には成功しており、2025年度はその社会実装と部品配置最適化アルゴリズムの確立が主要な開発目標となる。最終的に、ユーザーにソフトウェアを提供し、電子機器設計の効率化を通して安定したサプライチェーンの構築に貢献していく。

9.採択理由

採択者らは昨年度のプロジェクトで電子回路の配線最適化にアニーリングマシンを効果的に利用する方法を提案し、従来手法と比較しても実用的な精度を達成することができました。サービスとして世の中に出すためには、配線の中継点の導入や部品配置などさらに高度な最適化機能を実装する必要があります。今回の応用・実用化枠では、それらを実装し実際に世の中にサービスとして公開する予定であり、挑戦的な取り組みであると同時に、アニーリングマシンの社会実装として大きな意義があると考えます。

更新履歴

  • 2025年5月28日

    2025年度採択プロジェクト概要(加藤・永山・遠山PJ)を掲載しました。