デジタル人材の育成
共通講義では、情報セキュリティ技術が与える潜在的な社会的影響を理解し、技術を安全かつ倫理的に使用するための知識とスキルを学びます。
具体的には、サイバーセキュリティに関わる刑事法の基礎的な内容を学び、法律、倫理、および道徳のそれぞれの観点から現代の情報社会におけるセキュリティ技術者の役割と責任について深く理解します。
また、セキュリティにおける人間の脆弱性を心理学の視点から探ります。ソーシャルエンジニアリング攻撃や不確かな情報の拡散が人々にどのような影響を与えるかを例に、人間の行動特性と心理を理解し、それを踏まえたセキュリティ対策の重要性を学びます。
そして、家庭用ゲームやオンラインゲームにおける技術的な不正行為の例を通じて、不正行為に対する対策がどのように進化してきたかについて学びます。法律がどのように変化してきたかについても触れ、実際のケーススタディをもとにした議論を行います。
全体を通じて、情報セキュリティ技術を扱う者が直面する倫理的、法的課題に対する理解を深め、社会の一員として責任を持って行動することの重要性を学びます。技術の正しく使用することによって社会にどのように貢献できるかを学び、社会の一員である情報セキュリティ人材としての高い倫理観と自覚と成長の機会を得られるでしょう。
専門コースでは、重要なセキュリティ分野に焦点をあて、それぞれの分野を牽引してきたプロデューサーが企画する4つのクラスを提供します。
専門コースの参加者は、応募時に希望したクラスで提供される講義を受講することになります。クラスごとに一貫したテーマに取り組むことで、基礎から高度な内容までを無理なく学習できるカリキュラムを用意しました。
ひとつの分野を深く掘り下げる体験を通じて探究心を養うとともに、分野共通の"技術の極め方"を習得することで、変化の激しい時代を楽しみつつ、新たな領域を開拓していく力を身につけてもらうことを期待しています。
専門コースは、それぞれテーマを持った4つのクラスから構成されます。以下では各クラスの特徴をご紹介します。
A【IoTセキュリティクラス】
身の周りの家電製品や電子機器、自動車などは、広域ネットワークに常時接続するコネクティッドなIoTデバイスになってきており、その仕組みや動作を理解するためには、ハードウェアからOS、ネットワークやクラウドなどの様々な知識を知る必要があります。IoTセキュリティクラスでは、IoTデバイスを取り巻く環境、そしてそのアーキテクチャとそこで使われている技術をいくつか取り上げ解説し、また演習を通じて理解を深めることを意図しています。
B【プロダクトセキュリティクラス】
プロダクトセキュリティクラスでは、XaaS(Everything as a Service)やX-Tech(EdTech, Fintech, HealthTechなど)の進化とともに拡大するセキュリティ課題に対応するための知識とスキルを学びます。クラウドネイティブ技術の発展やWebプロダクトの多様化により、セキュリティの重要性はますます高まっています。本クラスでは、設計・開発・運用の各フェーズにおけるセキュリティの要点を体系的に学び、実践的なアプローチを身につけることを目指します。
C【脅威解析クラス】
脅威解析クラスはサイバー攻撃者によってもたらされる脅威を解析し、得られた知見をもとに対策を生み出すためのクラスです。ツールやマニュアルといった既定のプロセスを鵜呑みにするのではなく、自力で脅威の本質を見極め、適切な対策を行える人材の育成を目指します。
D【AIセキュリティクラス】
今年のAIセキュリティクラスでは、生成AIや画像識別AI。およびそれらを支える周辺技術に焦点を当て、AI・セキュリティに関する幅広いトピックを学びます。具体的には、LLMアプリケーションや画像識別AIを対象とした「攻撃と防御の手法」、信頼性の高いAIを構築するための「学習データの精度向上」、さらに生成AIを活用した「セキュリティ・タスクの効率化」に関する技術領域のトピックや、生成AI時代におけるキャリア形成やセキュリティマネジメントといった非技術領域のトピックについても取り上げ、専門家とともに議論を深めていきます。本クラスは機械学習やプログラミングの基礎知識を前提としていますが、事前学習用の教材やサンプルコードを用意しているため、初学者でも安心して受講できます。
4つのクラス(A,B,C,D)から、参加したいクラスを選んでいただき、そのクラスに応募していただきます。複数のクラスへ同時に応募することはできません。
また、エントリー後に応募課題の提出がありますが、課題の設問はクラスごとに異なります。エントリーしたクラスの課題をエントリーしたクラスの課題回答ページに対して回答してください。
開発コースは、受講者1人1人が講師が提示したテーマから自分が取り組むテーマを選択し、講師の指導を受けつつ、設計・実装・検証をひたすら繰り返すというコースになります。イメージとしては、専門分野の家庭教師だと考えてください。
進め方としては、事前学習期間に講師と相談しながら取り組むテーマを決定し、そのテーマに取り組むための準備を進めます。キャンプ開催期間中には同じゼミ受講生と講師で集まり、講師と一緒に開発に集中して取り組みます。
募集はゼミ単位で行います。第三希望までエントリーの際に選択できますので、自分の受講したいゼミを決めておいてください。なお、応募の際は、自分がエントリーしたゼミの応募問題をすべて回答してください。
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会 共通講義/特別講義/グループワーク
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【専門】Aクラス
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【専門】Bクラス
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【専門】Cクラス
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【専門】Dクラス
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【開発】Lゼミ
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【開発】Xゼミ
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【開発】Yゼミ
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会【開発】Zゼミ
セキュリティ・キャンプ2025 全国大会 キーワード一覧
2025年5月7日
ページを公開しました