デジタル人材の育成
石黒 浩(大阪大学大学院 基礎工学研究科 システム創成専攻 教授)
チーフクリエータ
堀 紫(東京大学 学際情報学府 文化人間情報学コース専攻 学生)
コクリエータ
鷺坂 隆志(東京大学 学際情報学府 國吉・原田研究室 学生)
コクリエータ
渡邉 峰生(早稲田大学 大学院先進理工学研究科生命理工学専攻 学生)
家庭用コミュニケーションロボットが市場に出て久しいが、ビジネス上の成功からは程遠いのが現状である。この要因の一つとして、現状のこうしたロボットが自律的に行動するという前提をおいているため、その反応系のほとんどは設計者が思いつくルールを並べることで実装しており、そうして生み出せるインタラクションの多様性には限界があり、いずれ飽きを生んでしまうということが考えられる。
そこで我々は、ロボットを自律化させることを目指すのではなく、ロボットに人とつながるためのコミュニケーションツールとしての役割をもたせるというアプローチを取ることで、インタラクションの多様性を確保し、ユーザに飽きを生じさせないためのソフトウェアの開発を行う。そして、ネットだけ、リアルだけでは困難だった「適度なつながり」を実現し、女性をコアターゲットとしたロボット市場の創出を目指す。
女性向きの緩やかなコミュニケーションツールとしてのロボットという提案は興味深い。仕組みの単純さからも普及する可能性が見込める。