デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2022年度実施プロジェクト概要(鈴木・吉崎PJ)

最終更新日:2022年7月4日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 漆原 茂(ウルシステムズ株式会社 代表取締役会長/ULSグループ株式会社 代表取締役社長/株式会社アークウェイ 代表取締役社長)

2. 採択者氏名

  • 鈴木 遼(フリーランス)
  • 吉崎 幸樹(フリーランス)

3.契約金額

  • 10,000,000円

4.プロジェクト名

  • C++によるWebアプリ開発を普及させるフレームワークの開発

5.関連Webサイト

6.プロジェクト概要

Web ブラウザ上において、高度な視覚表現や複雑なインタラクション、高速な計算を、簡潔なC++コードによって実現するプログラミングフレームワーク、およびその開発の敷居を下げるWeb IDE等の周辺ツールを公開・普及させる。

競技プログラミングの流行を背景に、C++を学ぶ若い世代が増えている。しかし、C++プログラミングを使った Web及び高レイヤ領域の開発は難しいことから、C++プログラマ人口の増加が、世の中のアプリケーションやサービスの新規開発の活性化に直結していない。さらに、開発現場でのC++の需要は一部の分野に偏っているため、せっかく学んだC++の知識を就業時に活用できないケースも多い。一方で、デバイスの多様化とWeb 技術の進展を背景に、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションへのニーズは一層高まっている。

本プロジェクトでは、C++のための高度なアプリケーション開発フレームワーク「Siv3D」と、そのフレームワークにおける、Web標準技術を活用したWebバックエンドおよびWebAssemblyツールチェーン、Web IDEという一連の開発環境を構築・整備することで、C++を学んだ人たちがWeb領域でも活躍できる機会を創出する。並行して一般社団法人を設立し、個人・法人スポンサーの拡大やそのための施策検討、それ以外のマネタイズ施策の検討・実践を行う。本プロジェクトを通して、エンジニアが OSS によって世界に貢献しつつ事業化を実現できることを示すと同時に、C++コミュニティの活性化に貢献する。

7.採択理由

Siv3DとWasmでC++を簡単にWeb化できる環境を提供する内容。すでに開発が進んでおり、提案者の開発力は非常に高い。オープンソースの世界でも名前が通っており、エンジニアのための高い品質のツールが出来上がるだろう。大いに期待したい。

オープンソース化して広めていくため、いわゆる起業事業モデルではないからこそ、未踏アドバンストで採択し、日本発で世界に通じる技術者の育成の観点で支援したい。こういう技術者が永続的に開発に没頭できるようにするにはどうしたらいいか、一緒に考えていきたい。

更新履歴

  • 2022年7月4日

    2022年度採択プロジェクト概要(鈴木・吉崎PJ)を掲載しました。