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未踏IT人材発掘・育成事業:2016年度採択プロジェクト概要(中村PJ)

最終更新日:2016年6月15日

1.担当PM

 石黒 浩(いしぐろ ひろし)
 ・大阪大学 大学院基礎工学研究科 システム創成専攻 教授(特別教授)
 ・ATR石黒浩特別研究室室長(ATRフェロー)

2.採択者氏名

 中村 優文(早稲田大学)
 山口 周悟(早稲田大学)

3.採択金額

 2,304,000円

4.テーマ名

 手書き文字を美しく書くためのソフトウェア

5.関連Webサイト

 なし

6.申請テーマ概要

 手書き文字を美しく書くことは、人間の長きにわたるテーマであり、欲求である。現代では、文字を綺麗に書くための元となるものはコンピュータによるフォントである。確かにフォント文字は万人が綺麗に感じる文字であるが、文字本来が表現する美しさは失われている。美しい文字の定義は難しいが、美しさは主観的な評価であり、それは個人が今まで積み重ねてきた文字にこそ見出される。手書き文字の需要は、その美しさの表現にあり、事実、結婚式の両親への手紙等、自分の感情や思いを伝える場面では、手書き文字が用いられることが多い。そのような場面は人間らしさというものが顕著に表れる場面であり、人が豊かな生活を送る上で重要な場面である。
 手書き文字を美しく書きたいという欲求を満たすために、本プロジェクトでは、
 ① 文字自体に処理を施さない。
 ② あくまで人が出力する。
の二つの条件を満たす、文字を美しくための文字位置を推薦するシステムを開発する。
 具体的には、あらかじめ書きたい文章と、書く対象を入力し、美しく見える最適な文字位置をソフトウェアによって計算し、プロジェクタ等を用いてユーザに推薦位置を提示する。
 文字位置は文字の美しさを決定する重要ファクターであり、文字位置の決定はプロの書家であっても容易ではない。本プロジェクトで①の条件を設定した理由は、文字自体に処理を施すと、手書き文字の良さである個性の表現が困難となるからである。また、条件②の設定理由は、手書き文字が実際に使われる場面は実物の紙に筆記用具で書く場面が多いからである。
 本プロジェクトによって、個人の文字の美しさを引き出すことが可能となり、人々が文字を書く楽しさを知るきっかけを得て、より豊かな生活を送るための支援となることを目標とする。

7.採択理由

 現代社会ではPCが普及したことにより、文字を手書きする頻度が少なくなってきているが、それ故に手書き文字は特別な意味を持つようになってきている。そうした手書き文字を自分流に綺麗に書くことができるシステムは需要があると思われる。応募者は書道の経験も深く、本提案に対するモチベーションは相応しいものである。ただし、慎重に考察すべきはユーザへのガイドの方法である。ユーザの手書きの特徴を残しながら綺麗な文字を書かせるための、将来標準的になるガイド方法を、小型プロジェクタ等の最新技術を用いて開発してほしい。

更新履歴

 2016年6月15日 2016年度採択プロジェクト概要(中村PJ)を掲載しました。

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