デジタル人材の育成

未踏ターゲット事業:2020年度採択プロジェクト概要(寺田・古山・臼井・小野PJ)

1.担当PM

  • 棚橋 耕太郎(株式会社リクルートコミュニケーションズ リードエンジニア)

2.採択者氏名

  • 寺田 晃太朗
  • 古山 慎悟
  • 臼井 純哉
  • 小野 和輝

3.採択金額

  • 3,600,000円

4.プロジェクト名

  • ストリームデータ処理を実現するアニーリングマシンアプリケーションの探索と実装

5.応募枠

  • 通常枠

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請プロジェクト概要

大量のウェブアクセスログデータやセンサデータ等のビッグデータを取り扱う産業において、ストリームデータ処理とよばれるリアルタイム性をもったビッグデータ処理の重要性が高まっている。現在はストリームデータ処理の実行処理エンジンとして分散コンピューティング環境を用いるのが一般的である。一方、量子・デジタルアニーリングの実行マシンや開発環境が整ってきており、特に組合せ最適化問題に対して有用性が示されている。しかし、ストリームデータ処理に対して量子・デジタルアニーリングを適用した有用性のある事例はまだ報告されていない。

本プロジェクトの目的は、ストリームデータ処理を実現するアニーリングマシンアプリケーションを探索し、具体的なアプリケーションを実装・評価することで、アニーリングマシンをストリームデータ処理エンジンとしてどのように、またどの程度活用できるのかを明らかにすることである。

実施内容として次の項目を行う。

  1. 具体的なストリームデータ処理としてまずは異常検知を対象とし、アニーリングマシンを実行エンジンとして用いたアプリケーションを実装して特性や性能を評価する。
  2. その他のストリームデータ処理アプリケーションにアニーリングマシンを適用できないかを模索する。
  3. ストリームデータ処理の特性に特化したアニーリングマシンのアーキテクチャを新規で考案しソフトウェア上でプロトタイプを作成する。

開発したアプリケーションはOSSとして公開し、既存のストリームデータ処理プログラミングフレームワークに新規で組み込むことも視野に入れる。

これによりビッグデータを扱う企業は、ストリームデータ処理を量子・デジタルアニーリングマシンにオフロードする選択を取ることができ、処理性能の高速化または低消費電力化の課題を解決できる可能性がある。

8.採択理由

本提案では、ストリーム処理におけるアニーリングマシンの活用方法の探索、及びストリーム処理に特化したアニーリングマシンの開発を目指している。アニーリングマシンは従来の数理最適化ソルバと比べて、高速に近似解が得られるという特徴を持っている。この性質を活用できる応用先を見つけることは重要な課題である。ストリーム処理では、高速に近似解を得ることが要求されるため、アニーリングマシンの有望な応用先と考えられる。

応募者は業務でストリーミング処理を扱っており、データ処理分野で活用できる本格的なアニーリング技術の開発が期待できる。本プロジェクトではアニーリングによるストリームアプリケーションの開発に加えて、ストリーム処理に用いるための新しいアニーリングの仕組みの提案も目指しており、挑戦的なプロジェクトである。