デジタル人材の育成

未踏ターゲット事業:2020年度採択プロジェクト概要(武笠PJ)

1.担当PM

  • 田村亮(国立研究開発法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主任研究員/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 講師)

2.採択者氏名

  • 武笠 陽介(早稲田大学 大学院基幹理工学研究科)

3.採択金額

  • 3,600,000円

4.プロジェクト名

  • アニーリングマシン向け開発支援用GUIアプリケーションの開発

5.応募枠

  • 通常枠

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請プロジェクト概要

多くの産業分野には、従来のコンピュータでは現実的な時間で解くことが困難とされる最適化問題が存在し、これらを解くことが課題となっている。そこで、特定の最適化問題を効率的に解くことができる技術としてアニーリングマシンが注目を集めている。しかし、アニーリングマシンを利用した最適化手法は専門的な知識と経験に加え、複雑な工程が必要となるため開発の敷居が高くなっている。

本プロジェクトでは、アニーリングマシンを利用する工程を簡略化し、手軽にアニーリングマシンを利用して問題を解くことができるGUIアプリケーションを開発する。このアプリケーションによって、アニーリングマシンを利用する研究開発の効率化を図る。また、GUIという特徴を生かし学習コストが小さいアプリケーションにすることで、初学者がアニーリングマシンを利用しやすい環境を提供することを目的とする。

8.採択理由

本プロジェクトの目的は、アニーリングマシンをより容易に扱えるGUIアプリケーションの開発である。アニーリングマシンを使う場合、解きたい組合せ最適化問題をイジングモデルに変換し、そのイジングモデルをアニーリングマシンで解くことにより問題の解を得ることができる。イジングモデルへの変換および、アニーリングマシンでの計算実行はどちらも、初心者にとっては容易に行えることではない。

本プロジェクトでは、この後者の問題を解決するためのGUIを作成する提案であり、完成すればアニーリングマシンのさらなる発展に必要なアプリケーションであると感じる。GUIアプリケーションは、できるだけユーザーに負担をかけずに計算が実行できることが重要であり、対象ユーザー選定をすることで、有用なアプリケーションが開発できると期待している。