デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業(本体):2010年度採択プロジェクト概要(後藤PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

夏野 剛(慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    後藤 正樹(株式会社コンテンツアンドシステムズ プロジェクトマネージャー)

  • コクリエータ
    なし

3.採択金額

  • 2,880,000円

4.テーマ名

  • デジタル教科書用後付LMSの開発 

5.関連Webサイト

  • https://sites.google.com/site/realtimelms/

6.申請テーマ概要

教育業界において、対面授業の補完として、科目別に授業内容のディスカッションや教材・テストの配信・管理が行える授業支援システムLMS(Learning Management System)というものがある。
従来のLMSは、教材をデジタル化し、さらにLMSの作法に合わせて教材を再編集し取り込む必要があり、手間と時間がかかるため導入障壁が高い。

近年、総務省や文部科学省が小中学校に対しデジタル教科書の導入を検討し始め、生徒1人に1台のタブレットPCを配布しようとする動きなど、教育業界のICT環境に変化が起きようとしている。デジタル教科書の登場により、紙ベースからデジタルになるため、LMSの導入障壁を下げることが可能となる。

本提案では、デジタル教科書自体に後付で、テストや動画などのマルチメディア、掲示板などの機能を埋め込む新しいタイプのLMSの開発を行う。

具体的には、ePub形式などの電子書籍ファイルフォーマットで作られた教材(デジタル教科書)をWebベースのLMSに読み込み、先生の教え方に合わせて文章をカスタマイズしたり、テストや掲示板などを設置したい箇所にタグ付けして追加できる機能を持たせる。

すべての先生が手軽に使えるLMSを提供することで、先生がより教育に集中できる環境を作ることを目標とする。

7.採択理由

現在、非常に注目されている電子教科書については、概念としての議論は進んでいるものの、具体的なソリューションを学ぶ側、教える側の双方の立場から実現しているものがない。

本提案は教育者である提案者自身の信念と経験からデジタル教科書を実現しようとする試みであり、非常に具体的かつ大きな社会的意義をもつと判断し採択した。