デジタル人材の育成
勝屋 久(Venture BEAT Project主宰)
チーフクリエータ
松本 一輝(フリーランス)
コクリエータ
なし
インターネットの発達、グローバル化の進展に伴い、ビジネス・プライベートを問わず、個人が英文を作成し、外国人とコミュニケーションを行う局面は非常に多く見られるようになった。しかし英語ノンネイティブが英文を作成する上で助けとなる、英文入力支援ソフトウェアは、スペル チェッカーの域を出ない未熟な製品しか市場に登場しておらず、この分野において未だITはエンドユーザの潜在ニーズに応えることができていない。
本提案では、語学学習SNS「Lang-8」の利用者により生成された膨大な英文添削データを活用することで、従来の英文入力支援ツールとは一線を画する、実用的な入力支援・校正アプリケーションを開発する。
本提案で開発するアプリケーションは、Webブラウザ上で動作するツール(プラグイン)として実装される。入力者がWebブラウザ上で英文を入力すると、自動的かつ非同期にAPIサーバに問い合わせを行い、バックエンドデータベースに蓄積された添削データの解析結果を元に、文法上・表現上の誤りである可能性が高い部位を指摘表示すると共に、より適切な修正候補をわかりやすくリストアップするものである。本提案では、この一連のプロセスに必要な、Webブラウザプラグイン、バックエンドデータベース並びにAPIサーバソフトウェアのすべてを開発する。
本アプリケーションは、特に東アジア圏の英語ノンネイティブが全世界に情報を発信する上で、言語の壁を克服するための有力なツールと成り得るものである。
既存の英文校正支援ツールはスペルチェッカー機能どまりで、文脈に踏み込んだ単語の並びなどの校正には限界がある。当開発プロジェクトはネイティブ(外国人)が実際に手作業で作成した既存保有添削データにもとずく、文構造を元とする的確な英文校正機能の提供ができる点と、クライアント側にDBをもつことはなく、オンライン上の膨大な言語資源にリアルタイムで問い合わせをすることで、高い出力精度を実現できる点が優位性であると感じた。
開発者の松本さんは、期間中は現職を休職をし、当プロジェクトに専念する意気込みもあり、より質の高いサービスをグローバルへ展開できる可能性も感じられた。