デジタル人材の育成
藤井 彰人(グーグル株式会社 エンタープライズ プロダクト マーケティング マネージャー、Mashup Awards 1-4 主宰)
チーフクリエータ
岩崎 健一郎(東京大学大学院 学際情報学府・修士)
コクリエータ
なし
近年、GPSなどの技術により、「自分がどこにいるか」という情報は利用可能になったが、「誰と一緒にいるか」という情報をリアルタイムで入手するのは困難である。一方で、twitter上でのハッシュタグ文化の流行から、「ある体験を共有した人」の検索にニーズがあると考えている。時間情報、位置情報の次に必要とされるのは、このような「実世界の人間関係」の情報であると言えるだろう。
そこで本プロジェクトでは、Bluetoothによる近傍ユーザ探索を用いた、場所共有型のSNSプラットフォームサービスを開発する。本サービスに登録すると、ユーザは自分のBluetooth機器とWeb上のアカウント(メールアドレス、twitter ID, Facebookアカウントなど)をリンクすることができる。
本プロジェクトの開発目標としては、このような「実世界の人とWeb上のアカウントの照合」という面から、名刺交換機能を開発する。これにより、お互いのBlogをRSSリーダに登録したり、twitterを瞬時にフォローしあうといったことが可能になる。また、お互いが連絡先を交換したイベントの日時と近傍Bluetoothログが残っているため、「どこかで会ったのだが、名前が思い出せない」といった2回目の出会いの際、近傍Bluetooth情報から出会った人の候補をリストアップする、という記憶補助的なツールとしても使えるアプリケーションを構築する。
また、各個人のBluetooth探索ログを共有することで、誰と誰が現実世界でどの程度会っているかを情報化できる。これにより、「実世界の人間関係」を情報化することが可能になる。本プロジェクトでは、このような「実世界の人間関係」を用いた便利なサービスを、国内に留まらず世界に発信していくことを目標とする。
前回提案に新たなアイデアも加わっており、Bluetooth logの活用方法の提案も充実しており、未踏プロジェクトとして採択したい。提案内容のサービスをさらにブラッシュアップすることで、プロジェクト期間中にBluetooth のtrackingから新たなサービスアイデアが生まれることにも期待したい。