デジタル人材の育成
石川 裕(東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授)
チーフクリエータ
加藤 明生(フリー)
コクリエータ
加藤 優子(フリー)
インターネットが社会へ普及し、その技術の進歩は日進月歩。Web2.0の言葉に象徴されるように、次の時代のインターネット環境が創造されようとしています。
しかし、デスクトップ環境はまだまだネットワークをクライアント的に利用することが主流であり、インターネットのような世界とはほぼ遠いものがあります。
最近Webデスクトップというサービスがありますが、それは確かにブラウザでアクセスできるデスクトップではあるものの本来のデスクトップにはまだまだ及びません。
例えば、ワープロや表計算など普段デスクトップ上で利用している機能を、Webデスクトップ環境のサービスとして提供しているところもあります。
しかし、その機能はまだまだOpenofficeなどのネイティブなワープロや表計算などには遠く及びません。また、Openofficeに限らず、Unix系をはじめとするオープンソース系デスクトップには技術的にも非常にすぐれたソフトウェアが多々あります。
これらデスクトップのネイティブアプリを
「ブラウザさえあれば、
いつでもどこでも自分のデスクトップにアクセスできる
いつでもどこにでもその人専用の環境を与えることができる」
ことの実現を目標とし、本開発では、Xorgのネットワーク機能と、昨今のWeb技術(特にJavascriptとHTML5)を最大限に活用し、俗にいうウィンドウマネージャをブラウザの中で稼動させ、Xorgとの通信を行うシステムを提案します。
WEBブラウザ上でリモートのXウィンドウシステムを利用できるようにするとともに、ウィンドウマネージャをWEBブラウザ側で動かすという大変野心的な提案である。リモートデスクトップなどと違い、既存WEBブラウザだけで動作することを想定しているため、ネットカフェなどの端末からも利用できるのでその適用範囲も広い。使用に耐えうる性能が出せるのか、十分な機能を持ったWEBブラウザ側のウィンドウマネジャを開発できるのか未知の部分がある。実現するウィンドウマネジャ機能については、プロジェクト進捗に応じて決めていくことになるだろう。