デジタル人材の育成
最終更新日:2021年6月25日
本プロジェクトでは、アナログな釣りをリアルタイムセンシングによりサイバー空間に投影し、現実空間とサイバー空間の情報を融合させ、デジタルコンテンツと釣りの体験を結びつけるプラットフォームを開発する。
そのために、釣り人の行動をリアルタイムで認識し記録する釣り竿に装着するデバイスと、ディープラーニングによる魚検出モデルを使用した水中を自動撮影するエッジ画像処理デバイスを開発し、これらIoTデバイスの収集データのWebシステムによる可視化を実現する。
本デバイスによって過去に収集されたその地点での水中映像情報や釣果データが、現在の自身の釣りの行動ログと組み合わさることで、新しい釣りのスタイルが開拓される。
将来的には、今までのアナログな釣りがデジタル空間に拡張されることで、釣りがeスポーツとして発展することが期待される。今までの釣りは水辺で一人楽しむスポーツであったが、位置情報と行動認識技術により釣り選手がサイバー空間に投影され、その水中映像が常に確認できるようになることで、オンライン上の観客が釣り選手を応援したりアドバイスを伝えたりできる環境ができると考えられる。
釣り人口はコロナ禍において大きく増加している。そのような中で、釣りのDXに対する期待値は上がっており、中でも釣り針に対してどのように魚が寄り付いているかの可視化は要望も多く、事実として水中の魚の動きを公開するYouTubeの映像は多くの再生数を稼いでいる。
とはいえ、水中カメラを使って水中映像を撮るだけでは、魚が実際にかかるまでの冗長な時間があり、シェアするにも手間と時間がかかり、船上ですぐにシェアするということはできず、また映像の位置情報についても公開者自身が手で追加するしかない。
今回の提案では、水中での魚だけを認識し、釣り終わった直後にサーバへ位置情報とともに送信することで、正確な位置や時刻、そして魚影を共有することができ、これらを集積させることで、魚群探知機を超えるような大きなテクノロジーインパクトを出せるものと感じる。
2021年6月25日
2021年度未踏IT人材発掘・育成事業:福田・冨田・松井プロジェクト概要を掲載しました。