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未踏IT人材発掘・育成事業:2020年度採択プロジェクト概要(和田PJ)

最終更新日:2020年6月26日

1.担当PM

 首藤 一幸(東京工業大学 情報理工学院 准教授)

2.採択者氏名

 和田 優斗(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 )

3.採択金額

 2,736,000円

4.テーマ名

 強力なグラフィック機能を備えた日本語組版処理システムの開発

5.関連Webサイト

 なし

6.申請テーマ概要

 TeXに代表される従来の組版処理システムは、レポート作成や論文執筆などに用途が限定されており、装飾性の高い文書を制作することは困難である。Microsoft WordやAdobe IllustratorなどのWYSIWYGエディタはグラフィカルな文書を直感的に作成することが可能な反面、文章構造とスタイル定義が混在しており、自動処理や拡張性に乏しい。
 本プロジェクトでは、「グラフィック機能の大幅な強化」と「強力な日本語組版機能」に主眼をおいた、新たな組版言語・レンダリングエンジン・周辺システム群により構築される組版処理システムを開発する。
 組版言語はテンプレート(独自言語)・スタイルシート(CSSを拡張)・スクリプト(JavaScriptを拡張)により構成される。Web開発に広く用いられている言語を拡張して採用することで、高度なスタイリング機能や自由な拡張性を継承しつつ、開発コストとユーザの学習コスト削減を達成する。テンプレートに用いる独自言語では、HTMLで用いられる要素に「継承」の機能を追加する。言語自体では、テキスト・図形等の基本的な要素(オブジェクト)の実装に集中し、テーブルやグラフといった高機能なオブジェクトは「拡張要素」としてライブラリを通じてサポートする。拡張要素は容易に定義可能であるため、本開発ではカバーしきれない細やかなニーズやハウスルールに対し、ユーザ自身での対応が可能となるとともに、有志によるライブラリ開発も期待できる。
 本システムにより、WYSIWYGに依存することない、高度なグラフィックを兼ね備えた雑誌・ポスター・リーフレット等の媒体作成のワークフローが実現することが期待される。

7.採択理由

 組版言語を備え、かつ、高度なグラフィック表現を可能にする組版処理システムを開発する。従来、組版言語(例:TeX)は高い拡張性や高度なスタイリング機能を強みとし、一方で、WYSIWYGなDTPソフト(例:Adobe社IllustratorやInDesign)は高度なグラフィック表現を強みとしてきた。両者の強みを兼ね備えたシステムを狙う。
 このプロジェクトは、いわば、和田君の特技であるグラフィックデザインを、もう一つの特技であるプログラミングで後押ししようするものである。彼の情熱と得意技がまさに一点に集中し、彼にしか作れないソフトウェアとして結実すると信じている。

更新履歴

2020年6月26日 2020年度採択プロジェクト概要(和田PJ)を掲載しました。

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