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未踏IT人材発掘・育成事業:2019年度採択プロジェクト概要(中岡PJ)

最終更新日:2019年6月28日

1.担当PM

  • 田中 邦裕(さくらインターネット株式会社 代表取締役社長)

2.採択者氏名

  • 中岡 典弘(愛媛大学 大学院 理工学研究科 電子情報工学専攻 情報工学コース 修士1年)

3.採択金額

  • 2,304,000円

4.テーマ名

  • カスタマイズ可能なネットワーク型IDPSをFPGA実装するためのソフトウェア

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

5GネットワークやIoT、クラウド、IPv6などの普及により、今後ますますネットワークの規模が大きくなることが予想されている。その中で、今まで以上にセキュリティ向上を行う必要がある。IDPS(Intrusion Detection & Prevention System)を導入することで、不正なパケットを防ぐことができるが、Snortなどの既存のIDPSはその処理でCPUのみを使用するため、処理性能に問題がある。処理性能の向上のために、IDPSをFPGA上に専用回路として実装する研究や製品が存在しているが、それらは専用回路の実装を主目的としており、FPGAがReconfigurableである特徴を十分に活かせていない。
そこで本プロジェクトでは、カスタマイズ可能なネットワーク型IDPSをFPGA実装するためのソフトウェアを開発する。本ソフトウェアにより、ユーザそれぞれが求めるセキュリティを柔軟に実現することができる。さらに、FPGAへの実装までを本ソフトウェアがサポートすることで、クロックなどのFPGA特有のハードウェア制御からユーザを解放する。
本プロジェクトの成果により、ネットワーク型IDPSがより普及し、ネットワークセキュリティが向上することで、サイバー攻撃の被害に遭う人達が少なくなることが期待される。

7.採択理由

いまFPGAが注目を集めている 。CPUやGPUの消費電力が無視できなくなってきた事や、高速・低レイテンシな処理環境が必要となってきた事に加え、標準的なプログラミング言語で記述ができ、学習コストが下がった事も大きい。本提案では、IDPS(Intrusion Detection & Prevention System)と呼ばれるセキュリティインシデントを検出・対応するシステムに対してFPGAを活用し、それを容易にカスタマイズできるソフトウェア群を実現する。今後、FPGAを実際に活用する場面が増えるとともに、実際にFPGAを使える人材を増やす為に、本プロジェクトが寄与することを期待している。

更新履歴

  • 2019年6月28日

    2019年度採択プロジェクト概要(中岡PJ)を掲載しました。