デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2021年度実施プロジェクト概要(藤田・大熊・村井PJ)

最終更新日:2021年7月5日

1.担当プロジェクトマネージャー

漆原 茂

  • ウルシステムズ株式会社 代表取締役社長
  • ULSグループ株式会社 代表取締役社長
  • 株式会社アークウェイ 代表取締役社長

2. 採択者氏名

  • 藤田 旭洋(東京大学大学院 工学系研究科航空宇宙工学専攻)
  • 大熊 拓海(東京大学大学院 情報理工学系研究科)
  • 村井 輝(東京大学大学院 総合文化研究科広域科学専攻)

3.契約金額

  • 10,000,000円

4.プロジェクト名

  • 姿勢推定技術を用いたかけっこ指導システムIDATEN(イダテン)の開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.実施プロジェクト概要

幼児期における運動神経、とりわけ足の速さは子供の自己肯定感に大きな影響を与え得る要素である。しかし、初等教育では教員側が必ずしも体育専門ではないため「正しい走り方」を体育の授業内で指導するのは困難である。そのため現状では、スポーツクラブに通っているか、マンツーマンコーチの指導を受けられるか、といった教育機会格差が子供の自信を左右してしまう。この教育機会格差は、走りを含むスポーツ全般の指導ノウハウが属人的であるためにコーチが偏在化し、コーチ数が不足することに起因する。

しかし、マンツーマンをはじめとした多くのスポーツの指導は、(1)理想の動きとの差分を発見し(2)その差を埋めるためのメニューを指導者が提案する、という流れを繰り返すことによって行われており、姿勢推定技術を用いれば実際のコーチの指導ノウハウをスマホ一つで再現することが可能になる。

そこで本プロジェクトでは、プロコーチのノウハウをバーチャル化することによって、どこにいてもオンラインで対話型の指導を受けられるためのシステムを開発し、スポーツの教育格差是正に取り組む。プロジェクト期間中には元五輪代表コーチの指導ノウハウをAI化し、実際に小学校で実証実験を繰り返すことによりシステムのニーズと有用性を確認し、年度内に事業化することを目指す。

7.採択理由

技術力が高く、バランスが良いチーム。すでに簡単な試作は済ませており、モノづくりの力は十分ある。すでに陸上コーチや業界の主要プレイヤーとの関係も築けているのが素晴らしい。技術だけでなく人脈構築も十分期待できるメンバーである。今回は動画の解析技術や動体の姿勢認識など未踏的な技術もあり、しっかり開発できれば十分差別化できる内容になりそうである。

短い未踏アドバンスト期間中であっても十分ビジネス性を実証できると思う。将来的に大きく成長できる可能性をもったチームと判断し、採択した。

更新履歴

  • 2021年7月5日

    2021年度未踏アドバンスト事業:藤田・大熊・村井プロジェクト概要を掲載しました。