デジタル人材の育成

株式会社メタテクノ 西島 愛様 インタビュー

公開日:2025年9月11日

最終更新日:2025年9月11日

株式会社メタテクノ 西島 愛様

  • 株式会社メタテクノ 西島 愛様

複数のIPA高度試験・資格学習の知識が支える、セキュリティ視点の実践力

情報処理安全確保支援士(ゴールド資格)をはじめ、ネットワークスペシャリスト試験、システムアーキテクト試験、ITストラテジスト試験、ITサービスマネージャ試験、プロジェクトマネージャ試験といった5つの高度試験にも合格し、幅広い知識を身につけてきた西島 愛様。その学びは単なる資格取得にとどまらず、実務において「セキュリティを基盤とした意思決定力」として活かされています。医療分野を含むヘルスケアドメイン統括長として、提案・開発・経営支援まで多岐にわたる業務に携わり、試験・資格の学習の相乗効果が現場の信頼につながっています。
登録セキスペとしての活動は、社内外での専門性の証明だけでなく後輩の目標にもなり、最新知見を組織に還元し資格を「学び続ける力」として実務に活かす姿は、セキュリティの未来を担うロールモデルそのものです。

Q 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の資格の登録理由、試験合格にあたり 苦労されたことがあれば教えてください。

資格を持つ仲間と築く、お客様の安心

登録セキスペに登録した理由は、専門性を客観的に示すこと、そして登録セキスペを条件とする入札案件に対応できる体制を整えることでした。制度開始のニュースをいち早くキャッチし、現社長の方針で初年度登録者が選ばれることになり、私はその一人として2017年4月に登録しました。
試験では午後問題に苦戦しましたが、過去問題を繰り返すうちに「限られた時間で要点を整理し、課題を見抜く力」が少しずつ身につきました。この訓練が大きな成長につながったと感じています。
情報処理安全確保支援士試験の合格後はネットワークスペシャリスト試験、システムアーキテクト試験、ITストラテジスト試験、ITサービスマネージャ試験、プロジェクトマネージャ試験といった他の高度試験にも挑戦し合格しました。学びを通じて、セキュリティはすべての分野に共通する大切な基盤であり、今では私のキャリアを支える柱となっています。

Q 複数の高度試験も合格されているのですが、どのように勉強されましたか?

勢いで、次々とっていきました。大学でも理工学部でしたので予めある程度、専門的な知識がありました。試験対策の勉強は、通勤時間を有効活用しました。電車に乗りながら毎日1時間くらいずつ勉強するという方法がメインでした。割と試験勉強は得意な方です。

Q 資格の維持のための講習費用は、どのようにされていますか?

会社に支払ってもらっているので、助かっています。更新するかどうかの心配は不要です。

Q 登録セキスペ資格取得のメリットを何か感じていらっしゃいますか?

登録セキスペのメリットは、専門性を客観的に示せることです。当社ホームページや名刺、メール署名、提案書にロゴを掲載し、第三者へ広くアピールしています。私はプロジェクトマネージャーとして新規のお客様に提案する機会が多く、またヘルスケアドメイン統括長として、医療分野を含むヘルスケアドメインは特にセキュリティが強く求められるため、資格が「安心材料」として大きな効果を発揮しています。初対面で当社や私をまだよく知らないお客様に対しても、客観的に専門性を示せる点は非常に有効です。お客様からのニーズでガイドライン対応が必須な場合は、登録セキスペがしっかり対応しますと言うと安心していただけます。
実際、登録セキスペを条件とする案件を獲得できたこともあり、社内ではメール署名を見た後輩から相談を受け、「目標となる先輩」と思ってもらえたのも嬉しい経験です。

さらに、集合講習を通じた他社登録セキスペとの交流は思いがけない広がりをもたらしました。講習後の名刺交換から今も定期的に情報交換を続けており、他社の取り組みや昨今のセキュリティ事情をいち早くキャッチアップし、相互成長につながっています。
また、女性の登録セキスペとしては少数派である分、交流の場で覚えてもらいやすく、存在感を発揮しやすい点も強みだと感じています。

Q 特に厳しい現場でのお客様の反応はどのようなものでしょうか?

介護施設で使われているシステムなども、弊社で担当しています。やはり個人情報の扱いだったり、かなりシビアに求められてきます。そういった中でやっぱりこの人に任せたら安心だね。お客様は資格の存在は知ってるけれども、ちゃんと取ってる人は実は少ないので、ああ取ってるんだという反応をよくしていただきますね。

Q この資格の活用で、楽しみにしていることがあれば教えてください、また、これから先、どんな場面で使っていきたいと思っていますか?

現場から経営へのセキュリティ提案

登録セキスペの配備が入札要件となる案件は増加傾向にあり、今後さらに活用の機会が広がることを楽しみにしています。また、これまで当社では、登録セキスペは開発現場のセキュリティ支援が中心でしたが、今後は経営に近い立場で会社全体のセキュリティ推進にも関わっていきます。経営に直結する領域で活躍できることは大きなやりがいで、登録セキスペとして会社を支える役割を担えることにワクワクしています。
社内でも登録セキスペの仲間が増え、共に切磋琢磨できる環境が整ったこともうれしいです。「自分も挑戦してみたい!」という社員が増えていくことも期待しています。この資格を活かし、経営に寄り添い会社の信頼性を高め、セキュリティ面で安心して任せていただける企業に成長していきたいと思います。そのためにも、日々の学びや情報収集を欠かさず、登録セキスペとしてスキルを磨き続けます。

Q オンライン講習を受講して、新しい学びやスキルアップにつながる内容はございましたか?

仲間と知恵を出し合うセキュリティ会議

オンライン講習を定期的に受けることで、常に最新動向を把握し、最新の知見をもって業務に臨めるのが大きな魅力です。講習ではAIの活用やセキュリティとの関わりを学び、登録セキスペとしてリスクを考える視点を養えました。特にAI事業者ガイドラインは、社内のセキュリティ開発支援チームで読み合わせや意見交換を重ねて理解を深め、実務への応用力もアップ。こうして得た知識は社内でも共有し、組織全体のスキル向上にもつなげています。

Q 実践講習を受講して、業務に活かしてみたいことがあれば教えてください。

経営層と共に考えるセキュリティ戦略

実践講習では、セキュリティインシデント対応や予防策のケーススタディに取り組み、社内CISOに報告することを想定して優先順位や意思決定に必要な事項を整理して発表しました。普段の業務では経験のない内容でしたが、これは今後社内で私に求められる行動そのもので、知識を実際にアクションとして体験することで理解が深まり、自信にもつながりました。また、講習を通して異なる立場からの意見の重要性にも気づき、今後は関係部署の声も丁寧に聞きながら、学びを実務に活かしていきたいと考えています。こうした経験を積むことで、より経営に近い立場でのセキュリティ推進にも自信を持って取り組めると感じています。

Q 登録セキスペの仕事は、女性の働き方としてはいかがでしょうか。

私自身は、残業もしておりませんし、仕事とプライベートのバランスを取って十分続けられる仕事だと思います。職場には、時短勤務で働いて仕事と育児との両立をしている女性もいますし、産休、育休を取得して戻ってきて、同じ仕事で続けている方もいます。

Q これから資格を取ろうと思っている方や、女性でこの資格に興味のある方向けにメッセージをお願いします。 

登録セキスペは、専門性を客観的に示せるだけでなく、業務やキャリアの幅を広げる強い味方です。私自身、資格を通じて知識だけでなく、実務での意思決定や組織への貢献力も高められました。
女性は少数派だからこそ目立ちやすく、社内外で信頼される立場を築くチャンスも大きいと思います。「自分も挑戦してみたい」と思ったら、ぜひ一歩踏み出してください。資格は、必ず学びと成長の支えになります。