デジタル人材の育成
組織や個人の変革を支援している実践者の方からお話を伺いました。
トラパタと併せて、ご自身の組織や個人の変革に向けた取組みのご参考になれば幸いです。
沢渡あまね 氏
作家、業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士。 1975年生まれ。あまねキャリア工房 代表(フリーランス)、なないろのはな取締役・浜松ワークスタイルLABO所長 、NOKIOO顧問、ワークフロー総研(株式会社エイトレッド)フェロー。日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社を経て2014年秋より現業。経験職種は、ITと広報。300以上の企業/自治体/官公庁などで、働き方改革、マネジメント改革、業務プロセス改善の支援・講演・執筆・メディア出演を行う。著書に『職場の科学』(文藝春秋)、『ここはウォーターフォール市、アジャイル町』(翔泳社)、『IT人材が輝く職場 ダメになる職場』(日経BP)、『業務改善の問題地図』『仕事ごっこ』『職場の問題地図』『マネージャーの問題地図』『業務デザインの発想法』(技術評論社)、『運用☆ちゃんと学ぶシステム運用の基本』『新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!』(C&R研究所)ほか。趣味はダムめぐり。 #ダム際ワーキング エバンジェリスト。
社長は組織を変えたいと思っているが、中間管理職が抵抗したり(②にも通じる)
若手が変えたいと思っているが、中間管理職が邪魔をしたりすることがあります。
(中間管理職ブロック)
今までのやり方を変えたくない、そんなことやって何になるの?、あなたがやれば?と抵抗する人たちは、変化が怖かったり、変化するのが面倒臭いと思ったりします。
ツール導入が目的化してしまい、なくしてよい仕事までRPAにしたりします。
効率化するためのはずが、それをすることによってさらに仕事が増える悪循環に陥ります。
社長が何を考えているかわからない管理職や若手、逆に社長が現場で起きていることが分からないといったことがあります。
大規模な組織に起こりがちですが、ベンチャー企業でもチーム間で起こり得ます。
悪気なく問題意識がないため、このままだとゆでがえるになります。
何でも中間管理職に押し付けられて、機能不全になります。
新しいことにチャレンジした経験がないため、一歩を踏み出すことができません。
それで乗り切った経験が成功体験となってしまい、それを周りにも押し付けてしまいます。
逸脱することを悪いと考えたり、違うものを認めなかったり、皆で仲良く苦しもうという心境に陥ります。
バブル後(失われた30年)はコスト削減を良しとする時代で、今のマネージャクラスはビジネスを 生み出した経験が乏しく、お金の使い方を知らないことがあります。
この組織で頑張っても正当に評価されないと、諦めてしまいます。
人事・評価制度、労務・法制度、社会保障制度(終身雇用・男性正社員型)で今の働き方に合っていません。
これからの時代は、不確実性に向き合える組織、人でないと生き残れません。こうした時代の乗り切り方は、変化を楽しく乗りこえる、または、ここにいれば安泰という大樹にしがみつくことですが、後は限りなく少ないと思います。
組織にしても国にしても、変革への答えは、ビジネスモデル変革です。
多様な視点をもった多様なプロがパフォーマンスを出せることが重要です。 また、今までのやり方(経験)を捨てることが大切です。
テレワークよりデジタルワーク、それにすることで一体感が生まれたり、ノウハウが生まれたり、対象が拡がります 例)建築現場でのiPadで写真を撮って、その場で報告(帰社後に報告書をまとめなくて済む)
(1)を推進するためには(2)が、(2)の状態をつくるために(3)が必要です
まずは、身近なこと半径5m以内で2人目のファンをつくることです。
そして、変化、問題意識の声をあげていく、オープンにつながることで世論を救っていくことができます。変革といわれると思考停止となってしまうので、まずは変化からはじめることが大切です。
(例:テレワークでハンコ文化をなくすムーブメントが起きた) 。
身近なところで「楽になったね」、「楽しくなったね」っていうユーザエクスペリエンスをつくっていくことです。