デジタル人材の育成

ITSS+(プラス)概要

最終更新日:2023年10月30日

背景

第4次産業革命に向け、クラウド、データアナリティクス、モバイル、ソーシャルといったいわゆる第3のプラットフォームや、IoT、AI活用の本格化を背景にIT投資の在り方も変化が求められています。IT投資は、ビジネスのバックエンドを中心とした伝統的な領域から、新たに、売上や利益拡大に直結するフロントエンドの領域へと本格的に拡大しています。

こうした変化に応じIT人材のスキルも強化・変革が求められます。伝統的なIT投資と新たなIT投資では特徴が大きく異なる面があります。特に伝統的なIT投資を主に担ってきた人材にとっては、新たなIT投資に対応するスキルの強化・変革へ向けた“学び直し”が重要となり、積極的な学び直しを通じ“安定性・信頼性を確保しつつ、スピードや柔軟性を追求・実現する IT投資の最適解を担う人材”となることが期待されます。

  • 図1 IT投資の拡がりと特徴

IT人材が活躍する領域は益々拡大しています。IT人材は、既存の垣根にとらわれずにビジネスモデルやサービスのアイディアを発想し、これをITで具現化するといった価値創造から、サイバーセキュリティでの信頼性確保まで、経済・社会活動の発展に重要な役割を担う立場となっています。こうしたIT人材が社会的に適切に認められること、また、人材の活躍や育成の環境を充実するための基盤整備は重要な課題になります。

政府においては、「日本再興戦略2016 -第4次産業革命に向けて-」を受け、2016年12月に構造改革徹底推進会合の下に「第4次産業革命 人材育成推進会議」が設置され、求められるスキルや能力等の人材育成について検討が開始されました。また、「未来投資戦略2017-Society 5.0の実現に向けた改革-」においては、「何を学ぶべきか」の羅針盤の提示として、ITスキルとして主流となりつつある新たな開発手法や、新技術に対応できるIT人材に焦点を当てた新たなスキル標準を策定することが示されています。

ITSS+(プラス)とは

ITSS+は、第4次産業革命に向けて求められる新たな領域の“学び直し”の指針として策定(脚注1)しています。また、従来のITスキル標準(ITSS)(脚注2)が対象としていた情報サービスの提供やユーザー企業の情報システム部門の従事者のスキル強化を図る取組みに活用されることを想定しています。

ITSS+は、「データサイエンス領域」「アジャイル領域」「IoTソリューション領域」「セキュリティ領域」について策定しています。

  • 図2 ITSS+のイメージ
  • ITSS+では、レベルは人材が持つ経験・実績や成果、実際の活動の価値を踏まえて“共通レベル定義”に照らし総合的に判断されることを想定しています。
  • 共通レベル定義(PDF:513 KB)
  1. 脚注1
    ITSS+は、学び直しの指針に限定するため、従来のITスキル標準に統合するものではありません。人材の評価・調達等での活用は想定せず、それぞれの領域で固有の整理を行っています。
    • ITスキル標準
  2. 脚注2
    ITスキル標準は、各種IT関連サービスの提供に必要とされる能力を明確化・体系化した指標です。ほかに情報システムユーザースキル標準があります。

(参考)デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けたスキル変革の方向性-全体イメージ-

IPAでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を踏まえたスキル変革の方向性について闊達な議論を行いながらITSS+の個別領域の検討を進めました。ITSS+として直ちに整備することが困難な領域もあり、また、こうした全体感も適宜議論を重ねて見直していく必要がありますが、今後に向けた更なるスキル変革の取組みをイメージするための参考として議論に用いた資料を公開します。

  • 図3 デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けたスキル変革の方向性 -全体イメージ-

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