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未踏アドバンスト事業:2024年度実施プロジェクト概要(皆川・永瀬・田上PJ)

公開日:2024年6月28日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(ひらの ゆたか)
  • 平野リサーチラボ 代表

2. 採択者氏名

  • 皆川 達也(FabSense株式会社代表取締役)
  • 永瀬 拓也(非公開)
  • 田上 大智(筑波大学人間総合科学学術院 人間総合科学研究群情報学学位プログラム)

3.契約金額(税抜)

  • 15,040,000円

4.プロジェクト名

  • 様々な環境に導入可能な重さ計測プラットフォームの実現

5.関連Webサイト

  • なし

6.プロジェクト概要

重さとは、時間、長さに並び、この世界において重要な物理量である。この物理量はモノの量を示すものであり、製造や商取引といった経済活動を支えてきた。そのため、古来より天秤やバネばかりといった重さを計測する装置があり、現代では、電気的に重さを計る技術が開発されてきた。

これまで我々は重さ計測技術の開発に取り組み、型成形可能な素材を重さ計測センサにできる新たな技術を開発した。この技術により、棚や床自体を重さ計測センサにでき、省スペースな重さ計測が可能となる。また、薄型のセンサを製造でき、後から取り付けて計測することも可能となる。さらに、素材自体には配線が無いため完全防水・防塵を実現でき、重さ計測センサを過酷な環境に置くことが可能である。この技術を活用することで、我々は様々な環境に導入可能な重さ計測プラットフォームの実現を目指す。

重さ計測プラットフォームは、モノや人の数を常に重量で把握することを可能にする。また、このプラットフォームは、倉庫などの設備にコンパクトに組み込むことができ、水回りが多い飲食店、屋外の荷捌き場、工場の過酷な環境への導入が可能である。このため、様々な環境下でスペースを最大限に活用しながら、常にモノの数量を把握する必要がある在庫管理業務への活用が期待できる。

我々は未踏アドバンスト事業期間中に、「独自の重さ計測技術を活用した様々な環境に導入可能な計測デバイス」と「計測したデータを集約・表示・解析可能なクラウドシステム」で構成されるプラットフォームを開発する。そして、このプラットフォームを活用し在庫管理システムを構築し、実証実験等を通じて構築したシステムの改善を行い、事業化に取り組む。

7.採択理由

荷重により変形する機能性材料と磁性体を混合した任意形状作成可能な独自技術による荷重センサを核とした重さ計測プラットフォームの構築提案。あらゆる形状に合わせてセンサモジュールを作成でき、水中でも計測可能であるなど、独自の強みを多く持つ。非常に多くの産業界の重さ計測ニーズに対する課題の解決策として極めて有望であり、事業性も高い。既にプロトシステムの開発を進めており、展示会出展により多くのポジティブなフィードバックを得ている。また、農業‧医療‧製造業へのヒアリングを行い、業界の課題である⼈⼿不⾜と在庫管理への対応の可能性を確認している。今後のプロジェクト管理、事業計画、知財戦略などの面で支援・サポートしていきたい。

更新履歴

  • 2024年6月28日

    2024年度採択プロジェクト概要(皆川・永瀬・田上PJ)を掲載しました。