デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2024年度実施プロジェクト概要(永代PJ)

最終更新日:2025年1月31日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(ひらの ゆたか)
  • 平野リサーチラボ 代表

2. 採択者氏名

  • 永代 友理(東京大学大学院医学系研究科)
  • 崔 正行(フリーランス)

3.契約金額(税抜)

  • 6,744,500円

4.プロジェクト名

  • 術具トラッキングを用いた医療手技の動作評価システムの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.プロジェクト概要

従来、医療手技の訓練は実地訓練にて行われ、手技を習得するまでに長時間を要していた。手技技術の高度化により手技習得に要する時間が更に長時間化する一方、医師の長時間労働問題により労働時間規制が開始されたため、訓練にかけられる時間は更に減少すると予想される。つまり、これからの医療手技訓練は、労働時間が制限され訓練機会が少ない中で、高度な手技技術を効率的に習得するための新たな訓練手法が求められているのである。
手技技術を効率的に向上させるには、客観的な評価に基づいた、構造化されたフィードバックが重要とされる。しかし、現在の手技評価手法の多くは、評価者である指導医が主観に基づいて評価するしかないため客観性に欠けており、指導医の時間的負担も大きい。また、評価項目は手技全体に対しての評価に留まり、手技における個々の動作についての詳細な評価項目はないため、個々の動作の具体的な問題点や改善法を修練医に提示することは困難である。近年、手技における個々の動作をより詳細に、客観的に評価する評価手法の研究が進められている。しかし、この手法も、指導医が修練医の手技を確認して採点する必要があるため評価に長時間を要し、修練医の個々の動作を全て評価することは難しい。
本プロジェクトでは、術具のトラッキングデータを基に、手技を個々の動作の評価項目に基づいて評価することにより、客観性が高く、指導医の時間的負担が少ない手技の動作評価システムを開発することを目指す。これにより、指導医からの指導機会が減少するなかでも修練医が客観的評価を得て、自身の手技を改善させることができる社会の実現を目指す。

7.採択理由

術具の三次元トラッキングを用い、手技における個々の動作の評価を行う医療用手技の教育支援システムの提案。医師の働き方改革による就業時間制限により更に困難になっていくと思われる研修医の教育支援のための意義は大きい。プロトシステムの開発を既に進めており、基本的な性能確認を完了している。また、関係者からの協力も取付けている。プロジェクト進行のための技術課題、事業化課題、知財戦略などの面で指導・サポートしていきたい。

8.契約辞退

採択者の崔 正行氏は、都合により契約を辞退しました。

更新履歴

  • 2025年1月31日

    契約辞退について更新しました。

  • 2024年6月28日

    2024年度採択プロジェクト概要(永代・崔PJ)を掲載しました。