デジタル人材の育成
最終更新日:2022年5月27日
現在、数理最適化分野は工学・経済・科学といった分野で、重要度を増しています。特に機械学習モデルに代表されるように大規模な最適化問題が社会全体の基盤技術となりつつあります。しかし、大規模最適化には多数の計算資源と長大な時間が必要です。この問題を解消するには革新的な最適化手法の開発が急務となります。
本プロジェクトでは勾配などの関数の情報を使用しないブラックボックス最適化に注目しました。関数評価を量子並列化する新たな進化的アルゴリズムにより、より高速なブラックボックス最適化の実現を目指します
最適化したい関数の性質を知ることなく連続最適化をするのがブラックボックス最適化です。近年機械学習やロボット制御などの分野で重要性が増しています。ブラックボックス最適化における従来手法である進化的アプローチと量子アルゴリズムを組み合わせて、ブラックボックス最適化を高速化する、という挑戦的な課題です。二人ともまだ学部生ですが、高度な量子アルゴリズムを深く勉強し、また、自身の強みである機械学習分野との組み合わせによる提案でした。
量子優位性がある新たな量子機械学習アルゴリズムが実現されることも期待され、世界で使われる量子機械学習アルゴリズムを発見したいという高い志に感銘を受けました。
若く新しい発想で、量子機械学習に挑戦してもらいたいと思っています。
2022年5月27日
2022年度採択プロジェクト概要(森本・髙瀬PJ)を掲載しました。