デジタル人材の育成

未踏ターゲット事業:2020年度採択プロジェクト概要(折田・向井PJ)

1.担当PM

  • 田村亮(国立研究開発法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主任研究員/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 講師)

2.採択者氏名

  • 折田 祐希美(お茶の水女子大学 理学部情報科学科)
  • 向井 かのん(お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科)

3.採択金額

  • 3,600,000円

4.プロジェクト名

  • 中学・高校向け統合スケジューリングシステム

5.応募枠

  • 通常枠

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請プロジェクト概要

本プロジェクトでは、中学・高校向け統合スケジューリングシステムを開発し、これを通じ教員の業務量過多の社会課題を解決する。

学校におけるスケジューリングとしては、

(1)各クラスの時間割、
(2)中間・期末試験の時間割、
(3)夏季講習のスケジュール、
(4)各種面談のスケジュール、
(5)部活動の練習場所の割り当て

などが考えられる。

これらのスケジューリング機能を盛り込んだ統合システムをアニーリングマシンを利用して作ることが最終目標である。今回の未踏ターゲット事業では(1)の時間割作成機能の開発に注力する。これは特に教員の入れ替わりが激しい公立の中学校、高校を対象としている。

時間割の最適化は、教員の業務削減やタイムロス軽減などに有用である。本プロジェクトでは、ある高等学校で時間割を決める際、各クラスの各授業のコマ数、授業日などを事前に設定し、各教員に自分が勤務できないあるいはできる期間、曜日などを入力すると自動的に時間割が作成されるアプリケーションの開発を目指す。

また、事業化に向けて複数の教員にヒアリングし、条件の洗い出しを行う。その後実際に使用されている時間割アプリと比較し、アルゴリズムの改良を重ね、試験的にアプリケーションを運用し、実用化を目指す。

8.採択理由

本プロジェクトの目的は、アニーリングマシンを利用した学校向けの時間割提案アプリの開発であり、昨今の教員の労働時間問題を解決できる可能性を持った提案である。時間割作成には様々な制約があり、どの制約を反映させるかによって作成される時間割は大きく異なり、学校によっても必要な制約が変わってくる。そのため、時間割作成をどのような組合せ最適化問題として捉え、アニーリングマシンによって解くのか、対象を絞りプロジェクトを進める必要を感じる。

申請者は、現場で実際に時間割を作成している先生へのヒアリングを通して、より良いアプリを作成したいという熱意があり、現場で有用なアプリケーションの開発に期待したい。