デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2024年度採択プロジェクト概要(西村・髙𣘺・成瀬PJ)

公開日:2024年6月25日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 竹迫 良範(株式会社リクルート データ推進室 アドバンスドテクノロジーラボ 所長)

2.採択者氏名

  • 西村 陽向(東京電機大学 未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科)
  • 髙𣘺 伊織(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)
  • 成瀬 宏亮(東京工業大学 工学院 電気電子系)

3.採択金額

  • 2,880,000円

4.プロジェクト名

  • トラックボール型3Dマウスの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請プロジェクト概要

本プロジェクトでは、3D CADなどの3Dモデリングソフトウェアにおける直感的な視点移動を可能にする3Dマウスを開発する。

近年3Dモデリングは様々なユーザに広く親しまれており、それを補助するデバイスも多数存在する。中でも3Dマウスは、3Dモデリングソフトウェア上での回転や移動などの複数の視点操作を同時に行える片手デバイスであり、それを使用することで効率的な作業が可能となる。しかし3Dマウスには、操作が直感的ではないという問題点がある。例えば、3Dモデリングソフトウェア上で「オブジェクトの角度」を操作することを考える。現状の3Dマウスはジョイスティック型であるため、3Dマウスが操作するのは「オブジェクトの角速度」である。そのため、ユーザは入力時に「入力角度」と「入力時間」を意識しなければならないばかりか、入力量が複数回変換されて実際の操作量となるため、使いづらさを生じている。

本プロジェクトでは、この直感性の不足という問題を解決するため、トラックボール型入力装置を用いた新たな3Dマウスを開発する。トラックボールによる、地球儀のように3軸とも360回転する機構を開発することで、ユーザに直感的な視点操作を提供する。本デバイスの開発によって、3Dモデリングソフトウェアユーザがより直感的でより効率的に作業を進めることができる環境の実現を目指す。

7.採択理由

近年VR/ARやデジタルツインの導入が進んでいるが、3Dモデリングの作業で使う3Dマウスのインタフェースについてはまだ進化の余地が残っている。提案者らは既に市販のボールを組み合わせていくつかのプロトタイプの開発を進めており、過去の実績もある。

疲れにくさ、ボールの大きさ、個人へのカスタマイズなど、たくさんの試作を高速に繰り返してフィードバックを受ける必要がある。提案時の技術選択やHowの手段にこだわり過ぎることなく、ユーザへの価値提供を第一にフィードバックを繰り返しながらプロジェクトを推進していくことを期待したい。

更新履歴

  • 2024年6月25日

    2024年度採択プロジェクト概要(西村・髙𣘺・成瀬PJ)を掲載しました。