デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2024年度採択プロジェクト概要(池奥PJ)

公開日:2024年6月25日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 曾川 景介(newmo株式会社 CTO)

2.採択者氏名

  • 池奥 裕太(エムスリー株式会社)

3.採択金額

  • 1,440,0000円

4.プロジェクト名

  • ソースコードとGUIで編集可能なシナリオテスト作成ツールの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請プロジェクト概要

本プロジェクトでは、GUIおよびソースコードでの編集が可能な、APIシナリオテストの作成ツールを開発する。

APIサーバにおいて、複数のエンドポイントを跨いだ操作を行った時の動作を確認する「シナリオテスト」というテストがある。本ツールは、GUIでテストシナリオを簡単かつ高速に構築できるアプリケーションである。テストシナリオがGUIで表示されるため、テストの一覧性が高まり、シナリオの抜け・漏れを簡単に確認できる他、複数のシナリオをツリー状で表示することで、より視認性を高めることが可能になる。さらに、リアルタイムにYAML形式のシナリオファイルに変換し、このファイルをGitで管理することで、継続的インテグレーション(CI)環境上で実行することも可能になる。書き出されるYAML形式のファイルは、既存のOSSのテストランナーツールと互換性を持たせることで、OSSツールのエコシステムを最大限活かすこともできる。

加えて、生成AIを利用したシナリオテストの自動生成をサポートする。生成AIによって提案されたテストシナリオをGUIで簡単に確認・編集できるようにすることで、シナリオテストの作成において生成AIの力を最大限に引き出すことが期待できる。

7.採択理由

一定規模以上の開発現場にとって生産性向上と品質向上はともに最重要なテーマである。そのためにソースコードに対する各種テストが重要になることは言うまでもない。本提案は、ソースコードだけでなくGUIによる編集も可能なシナリオテストのシナリオ作成ツールを開発することで、テストケースを視覚的かつ俯瞰的に観察・編集できるようにし、テストの網羅性を向上させ、迅速な開発サイクルを実現しようとする点を評価した。またシナリオをツリー状に表現しようとする本提案の試みは、テストケースのカバレッジを視覚的に把握したり、テストケースの漏れを発見したりすることにも寄与すると考えられる。

更新履歴

  • 2024年6月25日

    2024年度採択プロジェクト概要(池奥PJ)を掲載しました。