デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2023年度採択プロジェクト概要(竹味・小島・刀禰 PJ)

公開日:2023年6月19日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 岡 瑞起(筑波大学 システム情報系 准教授)

2.採択者氏名

  • 竹味 和輝(名古屋工業大学工学専攻情報工学系プログラム)
  • 小島 聡太(名古屋市立大学経済学部マネジメントシステム学科)
  • 刀禰 有紀彦(名古屋大学情報学研究科知能システム学専攻)

3.採択金額

  • 2,736,000円

4.プロジェクト名

  • テーマパークでの満足度を最大化するためのプラン作成支援アプリケーション

5.関連Webサイト

プロトタイプ(ネイティブアプリ)

  • iOS版
  • (https://apps.apple.com/jp/app/tdl-tds-ai%E3%83%8A%E3%83%93/id6444205829)
  • Android版
  • (https://play.google.com/store/apps/details?id=com.tsugitasu.ai_navi&hl=ja)

6.申請プロジェクト概要

本プロジェクトでは、テーマパーク内で使用可能な、効率のよいアトラクションの回り方などのおすすめプランを提案するアプリケーションを開発する。

テーマパークでは、多くの人々が「待ち時間が多くて、思ったより乗れない」「たくさん歩いて疲れる」といった悩みを感じているものの、有効な手立てはなくほとんどの人々が解決を諦めてしまっている。全く解決方法がないわけではなく、例えばテーマパークの公式アプリではアトラクションごとの現在の待ち時間を見ることできるが、それを見ただけではこの後さらに混むのか・空くのかを判断することは困難である。本プロジェクトでは、そのような課題を解決することが可能な、テーマパーク内で使えるプラン提案アプリケーションを開発する。本アプリケーションはテーマパーク内で使いやすいよう、スマートフォンアプリケーション(以降、アプリ)として実装する。アプリには「効率重視派」と「自由度重視派」という2つのユーザ層を想定した機能を実装する。とにかく多くのアトラクションに乗りたい「効率重視派」のユーザ向けには、ルート提案機能を実装する。この機能は、アトラクションの待ち時間の予測には機械学習、ルートの最適化には進化計算を用いて少ない待ち時間で回れるルートを計算し、ユーザに複数候補を提案するものである。ノープランを好む「自由度重視派」のユーザ向けには、予測待ち時間情報が確認できる機能やレコメンド機能を実装する。ユーザは自分で自由に次の行動を決めながらも、未来の待ち時間やレコメンド情報を参考にすることで、待ち時間のより少ない回り方を選択できるようにする。

7.採択理由

本プロジェクトでは、テーマパークにおける満足度を最大化するためのプラン作成支援アプリを開発することを目指す。

提案者たちは、すでにアプリのリリースを行っており、アップデートを通じて機能の改善や拡張を続けていく意欲を示している。また、チームは機械学習、進化計算、スマートフォンアプリ開発の技術を高い水準で持ち合わせており、これらの技術を組み合わせることで新たな価値を創出する可能性がある。

さらに、本プロジェクトはテーマパークのトラフィック制御にも貢献する可能性があり、多くの人々に喜ばれるアプリケーションとなることが予想される。ただし、実際のデータ取得や既存のサービスとの差別化に関する課題があり、今後の開発や評価において、これらの点を考慮した取り組みが求められる。

総合的に見て、本プロジェクトは新たなテーマパーク体験の実現を目指すチャレンジングな試みであり、採択の理由として期待される成果やチームの技術力、継続的な取り組みへの意欲が挙げられる。

更新履歴

  • 2023年6月19日

    2023年度採択プロジェクト概要(竹味・小島・刀禰 PJ)を掲載しました。