デジタル人材の育成
石黒 浩
チーフクリエータ
李 駿 (東京大学大学院 情報理工学系研究科創造情報学専攻)
コクリエータ
笹渕 一宏 (東京大学大学院 学際情報学府学際情報学専攻)
コクリエータ
野田 晋太朗 (東京大学大学院 情報理工学系研究科創造情報学専攻)
コクリエータ
趙 漠居 (東京大学大学院 情報理工学系研究科知能機械情報学専攻)
本プロジェクトでは、人にとって居心地のよい空間であるロボットバーをマルチロボットシステムにより実現する。近年、ロボット技術の発達が著しく、特に掃除や物体の運搬などの単純な作業をする為のロボットが多く開発されている。iRobot社の自律走行ロボットRoombaやアルデバラン社の人形ロボットNaoが例としてあげられ、今後も人間社会においてロボットが役立つ場面が増えていくと想定される。しかしながら、今までのロボットのようにタスクをこなす機械として働いた場合、人間がロボットとコミュニケーションをとることは困難であり、ロボットがサービス業をこなすには不十分である。今後、よりロボットが人間社会において貢献するためには、今まで取り組まれてきた人間とのインタラクション、人間に危害を加えず行動することに加え、さらに人間を楽しませること(エンタテインメント)を実現する必要がある。
本プロジェクトで創出するロボットバーは、エンタテインメント性、インタラクティブ性、セーフティ性を追求した未来のコンテンツを体現する。具体的には、双腕ロボットにバーテンダー役をさせ、コミュニケーションロボットを乗せた台車型自律移動ロボットにウェイター役をさせ、バーのサービスであるドリンクの提供を行う。その他、ドリンクの注文をとるため、およびロボットをより綺麗に見せるために、例えば天井のカメラ、プロジェクターによるプロジェクションマッピング等を検討・導入していく。
提案者らのスキルは高く、チーム構成も提案内容を実現するために必要なメンバを揃えることができている。ロボットの技術等,必要な要素技術や環境の準備はよく整っている。提案内容もロボットの応用としては興味深いものであり、このチームであれば実現できると期待できる。
ただ、居心地の良さを実現するためのアイデアが十分に考察されておらず、採択後に十分な議論を重ねながら、ロボットを可能性を十分に世の中にアピールできるシステムにすることが強く望まれる。