デジタル人材の育成
最終更新日:2024年10月7日
本プロジェクトでは、省エネ建築設計支援サービスの開発・社会実装に取り組み、環境に配慮した建築物の普及、及び設計の効率化に寄与することを目的とする。
2030年度以降に新築される建築物は、年間エネルギー消費量の収支ゼロを目指したZEB(Net Zero Energy Building)基準の水準が求められている。ZEB実現には大幅な省エネルギーが求められるため、設計時に先進的な設備や建材を特定の制約条件の中で適切に組み合わせる必要がある。
建築設計では環境性能だけでなく複数の領域を統合的に検討する必要があるため、コンピュータ上に作成した3次元の形状情報に加え、属性情報などを併せ持つ建物情報モデルを構築するBIM(Building Information Modeling)の活用が、先進的な設計手法として注目されている。
2025年からの小規模建築への省エネ基準適合義務化により、評価対応に迫られる設計事業者の増加が見込まれる。また、建設業界全体の生産性向上のために、BIMの普及は一層推進されている。
以上の差し迫る社会課題に先駆けて、本プロジェクトでは量子アニーリング技術等の組合せ最適化技術を用いて省エネルギー観点で最適な建築仕様を効率的に取得し、その仕様の組合せからBIMを構築することができる設計支援サービスを開発する。
設計事業者に対する無償提供によるPoCからプロダクトを改善していくことで、未踏アドバンスト事業期間内で本サービスが、ZEB化実現に向けた業務支援(建築設計、その他設計、コンサルティング等)に採用されることを目標とする。
本プロジェクトは、省エネルギー観点で最適化された建築仕様の組合せからBuilding Information Modeling (BIM)を構築可能な建築設計支援サービスの構築が目標である。本プロジェクトを実現するにあたり、建材や設備の組合せにおいて建材同士の素材や色の相性も考慮する必要があるが、これらの組み合わせ最適化問題を解くことは一般に困難である。そこでは、本プロジェクトでは量子アニーリング技術を用いることで、この問題を効率的に解決することを狙っており、技術的な未踏性が高いと判断し、採択とした。
2024年10月7日
石田 崇人氏の所属を変更しました。
2024年6月28日
2024年度採択プロジェクト概要(豊田鈴・森上・豊田章一郎・石田PJ)を掲載しました。