デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2023年度実施プロジェクト概要(井上・大澤・髙田・山崎PJ)

公開日:2023年6月30日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(平野リサーチラボ 代表)

2. 採択者氏名

  • 井上 亮太郎(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻広域システム科学系)
  • 大澤 琢真(TRUST SMITH 株式会社)
  • 髙田 悠太(非公開)
  • 山崎 泰貴(TRUST SMITH 株式会社)

3.契約金額

  • 13,608,000円

4.プロジェクト名

  • 組合せ最適化手法を用いたAGV群運用計画最適化システム"BLACK STONE BRAIN"の開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.プロジェクト概要

技術革新や労働力不足の影響により、産業界において自動化技術の積極的な導入が進められている。特に、製造業や物流業においては、産業用ロボットや無人搬送車(AGV)の導入が効率化やコスト削減を実現している。ロボットやAGVといった自律エージェントが作業主体である環境は、状態が観察可能・決定論的・静的という特徴があり、組合せ最適化手法にとって好ましい条件を備えている。当該手法をそれら機器運用に適用することで、作業効率の大幅な向上が期待される。
しかしながら、現状では製造・物流業におけるロボット等の運用効率の最適化は十分に成されておらず、さらなる効率化が求められている。

本プロジェクトでは、リフターAGVを用いた無人搬送システムに焦点を当て、当該システムの効率向上を目指す。具体的には、複数台AGVの行動計画に特化した組合せ最適化手法を用いたAGV群運用計画ソフトウェアの開発を行う。
開発するソフトウェアでは主に二点に注力する。一点目に、AGV群の高精度な行動計画モジュールの開発、二点目に高効率な搬送タスク割当モジュールの開発である。

本プロジェクトの成功により、AGVを用いた無人搬送システムの効率向上と産業界全体の競争力強化が期待される。将来的には、当該技術をさらに発展させ、他の自動化技術や産業分野へも適用を拡大し、産業界全体の最適化を推し進める。
また、国際市場においても、提案技術の導入を促進し、世界的な産業革新の推進力となることを、究極の目標として掲げる。

7.採択理由

複数台AGVを運用する環境に適した経路探索手法を用いた組み合わせ最適化手法によるAGV群運用計画最適化システム開発の提案。従来技術(他AGVの行動を適切に捉えられていない経路計画(行動計画))では解決できない課題の解決を目指したもので、技術的にも社会実装的にも未踏性は高い。既に強力な競合が多くいる事業領域だが、技術開発に成功すれば競合に対して大きな優位性を獲得できる可能性はある。技術開発への助言や事業戦略、特許戦略などについて指導していきたい。

更新履歴

  • 2023年6月30日

    2023年度採択プロジェクト概要(井上・大澤・髙田・山崎PJ)を掲載しました。