デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2022年度実施プロジェクト概要(樋口・山根・岡村・小熊PJ)

最終更新日:2022年7月4日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(Woven Planet Holdings株式会社 Senior Technical Advisor)

2. 採択者氏名

  • 樋口 翔太(筑波大学理工情報生命学術院 システム情報工学研究群知能機能システム学位プログラム)
  • 山根 広暉(筑波大学理工情報生命学術院 システム情報工学研究群知能機能システム学位プログラム)
  • 岡村 柾紀(筑波大学グローバル教育院 エンパワーメント情報学プログラム)
  • 小熊 一矢(東北大学大学院 情報科学研究科応用情報科学専攻)

3.契約金額

  • 10,000,000円

4.プロジェクト名

  • 少量多品種の包装箱詰め作業を省人化するロボットシステムの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.プロジェクト概要

日本の人手不足は年々深刻化しており、自動車産業、電機・電子産業、金属産業を中心にロボット導入による省人化が進んできた。一方で、とりわけ三品産業(食品、医薬品、化粧品等)では省人化が進まず、労働確保は多くの事業者にとって年々問題が深刻化している。なかでも2017年の食品産業の有効求人倍率は、全産業平均より1ポイント以上も高い水準となっており工場ラインや物流倉庫の省人化は急務である。これまでも、複数にわたる工場の視察・ヒアリングを実施しており、人手による包装箱詰め作業が依然として多く存在することを確認してきた。

しかし、このような省力化が進まない現場は、中小の工場や倉庫が多く、多品種少量生産で、既存のソリューションを適用しようとすると、大量生産向けで汎用性・拡張性が低く、丁度よいソリューションが存在しないのが現状である。

そこで、本プロジェクトでは、このような食品産業の包装箱詰め作業に着目し、AI画像処理、ROSベースのソフトウエアとモバイルアプリケーションベースのUIUXで、少量多品種生産に対応可能な汎用性・拡張性が高く、使いやすいロボットシステムを構築する。

開発した技術を用いてロボットシステムの社会実装を行い、産業用ロボットという日本の技術アセットを使いながら世界で戦うAIロボティクススタートアップの創出を目指す。

7.採択理由

主に食品業界向けに、機械学習による画像認識を用いた小型ピッキング用ロボットを、低コスト・高拡張なソフトウェアファーストの構成で提供する計画であり、未踏性は高い。提案者は、10年以上のロボット開発経験を有し、RoboCup世界大会での優勝経験を持つ代表を始め、ロボット・HMI開発のエキスパートが揃っており、実現可能性はきわめて高い。既にプロトタイプ開発を終え、協業先とのPoCを進めており、事業的にも今後の発展が期待できる。

PMとしては、画像認識、ロボット制御の技術面や、顧客開拓、開発要件への落とし込みなどのビジネス面の両面で、支援していきたい。

更新履歴

  • 2022年7月4日

    2022年度採択プロジェクト概要(樋口・山根・岡村・小熊PJ)を掲載しました。