デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2022年度実施プロジェクト概要(木内・江口・伴・渡辺PJ)

最終更新日:2023年2月21日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 平野 豊(Woven Planet Holdings株式会社 Senior Technical Advisor)

2. 採択者氏名

  • 木内 陽大(東京大学大学院情報理工学系研究科)
  • 江口 大志(東京大学大学院情報学環・学際情報学府)
  • 伴 玲吾(東京大学大学院情報理工学系研究科)
  • 渡辺 耀介(宇部工業高等専門学校制御情報工学科

3.契約金額

  • 10,000,000円

4.プロジェクト名

  • ZIGEN: XR Windowing System

5.関連Webサイト

(注釈)XR Windowing Systemの名称をZwinへ変更しました。

6.プロジェクト概要

昨今XRはゲームとしての利用だけでなく、コミュニケーションや作業環境としての活用が期待されている。

現代の2Dデスクトップ環境ではWindowing Systemによって異なる開発元のアプリケーションでも、1つのディスプレイに自然な形で重なって表示できている。一方で現状のXR環境では 基本的に1つのメインアプリケーションがXR空間全体を支配している。そのため、その1つのアプリケーションが空間内の全ての機能を提供しなければならないが、特に作業空間としてのXRにおいてはユーザが空間内に求める機能は多種多様であるため、全ての機能の提供は不可能である。

ZIGENではXR空間にもWindowing Systemを導入することで、通常の2Dデスクトップ環境のように、自身が必要とする3Dアプリケーションをインストールし、開発元の異なる複数の3Dアプリケーションを同時にXR空間に配置して、自分用の3Dマルチタスク作業空間を作り上げられるようにしている。ここでの3Dアプリケーションとは、ホワイトボードや3Dモデル表示などの特定の機能だけを実装し、空間の一部を支配するようなものである。

本プロジェクトではこれをユーザが日常的に利用できる形まで実装し、3Dアプリケーションの開発基盤を整えることで、3Dアプリケーション開発者とユーザからなるエコシステムをつくっていく。また、このシステムを手にできるユーザの幅を増やし、認知度を向上させるとともに、OSSとしてのプレゼンスを高めることで、ZIGENの社会実装を進めていく。

加えて継続的な開発のために、OSSプロジェクトを支援する財団への申請や収益化のための検証を行なっていく。

7.採択理由

画期的な3D XR 向けのWindowing System(ZIGEN)を開発しており、技術的、社会インパクト的に極めて未踏性は高い。OSSとしての発展を計画しているため、商業的な事業性は議論できないが、方向性によっては大きく化ける可能性は高そうである。

2021年度未踏IT人材発掘・育成事業からの継続開発案件であり、プロトタイプシステム開発も進んでいる。PMとしては、潜在ユーザの発掘・紹介や、OSSコミュニティーへの参画支援、事業化した場合の事業企画などの面で支援していきたい。

更新履歴

  • 2022年7月4日

    2022年度採択プロジェクト概要(木内・江口・伴・渡辺PJ)を掲載しました。

  • 2023年2月21日

     5.関連Webサイトを更新しました。