デジタル人材の育成
最終更新日:2021年7月5日
平野 豊
建設現場は「一品受注生産、労働集約型生産、現地屋外生産」という生産形態の特徴から、製造業等で進められてきた効率化手法の適用が難しく、労働生産性は1990年代から横ばいである。製造現場ではセンサを配置し「データ収集→分析→可視化→改善」というサイクルを回すことで生産性向上を図るが、建設現場では未だ断片的な写真撮影と目視による施工管理が主となっており、データ収集・分析が進んでいない。
本プロジェクトでは、建築現場で想定される段差や階段、不整地を走破し現場全体のデータを収集するソフトクローラロボットと、収集したデータを用いた施工管理支援アプリケーションを開発する。ロボットとアプリケーションをサービスとして提供することで「データ収集→分析→可視化→改善」のサイクルを実現し、建築現場の生産性向上を図る。
建設現場の施工管理の省人化を目指して、独自のソフトクローラロボット、SLAM技術を活用した提案を行っており、未踏性は高い。市場の課題、ニーズの大きさは明確で、事前ヒアリングも行っている。事業展開計画の具体化はこれからだが、既にリード顧客との検証を進めている。
今後の開発に当たっては、顧客の要望に基づいた必要機能の洗い出しと開発計画への落とし込み、技術面では、環境認識やロボットの経路計画、制御などの面でサポートしたい。また、ビジネスアドバイザーと協力して、ビジネスモデルのレベルアップや特許戦略面もサポートしていきたい。
2021年7月5日
2021年度未踏アドバンスト事業:野﨑・吉田・青木・山田プロジェクト概要を掲載しました。