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未踏IT人材発掘・育成事業:2020年度採択プロジェクト概要(秀島PJ)

最終更新日:2020年6月26日

1.担当PM

  • 田中 邦裕(さくらインターネット株式会社 代表取締役社長)

2.採択者氏名

  • 秀島 裕樹(慶應義塾大学 環境情報学部)

3.採択金額

  • 2,736,000円

4.テーマ名

  • アルゴリズミック・ロボットデザインの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

近年、デザインや建築の分野において、要求される課題や問題を解決するために、アルゴリズムを用いてデザインや設計をする「アルゴリズミック・デザイン」という設計手法が取り入れられている。一方、ロボットの設計は、様々な制約の下でそれぞれのロボットに求められる目的を果たすための最適な設計をすることは難しい。

そこで本プロジェクトでは、ロボットの設計・製作にアルゴリズミック・デザインを応用する「アルゴリズミック・ロボットデザイン」を開発する。また、アルゴリズミック・ロボットデザインを開発する前段階として、パラメータを調整することによって無数の様々なロボットの形態やパターンを生成することが出来る、パラメトリック・デザインを用いたロボットの開発にも取り組む。アルゴリズミック・ロボットデザインでは、ロボットは動的なものであるため、パラメトリック・デザインによって得られる様々な形態やパターンに動きを与えるとともに、それぞれの形態や動きを評価することで、要求されている課題に対して最適なロボットの設計や構造を求め、ロボットを設計・製作する。加えて、アルゴリズミック・ロボットデザインに動きを与えたり、評価を行ったりする段階においては、機械学習や強化学習等を用いることで、最適な結果を得ることを目指す。

以上のように、ロボットの設計に対してパラメトリック・デザインやアルゴリズミック・ロボットデザインを用いることで、それぞれのロボットが果たす目的に合う最適な設計が可能になるとともに、アルゴリズムや機械学習を用いることで生み出される、新たなロボットの出現も期待される。

7.採択理由

コンピュータにおけるシミュレーションを元に、現実空間の設計を行う例は枚挙にいとまがないが、今ではアルゴリズミック・デザインに代表される、プログラミングによる設計も一般化してきた。

そのような中で、ロボットの設計にアルゴリズミック・デザインを応用し、ロボットに求められる機能性や制約条件の中で、コンピュータ内で自動的にデザインを行い、それをもとに実際のロボットを製造し、それを稼働させるアプローチは大変意義深い。

実際に、アルゴリズムからロボットを製造するところまで完遂させることは未踏性があると考えて採択した。

更新履歴

  • 2020年6月26日

    2020年度採択プロジェクト概要(秀島PJ)を掲載しました。