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未踏ターゲット事業:2020年度採択プロジェクト概要(大石・松本PJ)

最終更新日:2020年5月27日

1.担当PM

田村亮(国立研究開発法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主任研究員/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 講師)

2.採択者氏名

大石 美賀(お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科)
松本 奈紗(お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科)

3.採択金額

3,600,000円

4.プロジェクト名

アニーリングマシンを用いた配送計画最適化技術の開発

5.応募枠

応用・実用化枠

6.関連Webサイト

なし

7.申請プロジェクト概要

 昨年度のプロジェクトでは、近年の宅配便取扱数の増加に伴う運送業の人手不足、環境汚染、交通渋滞などの社会問題を解決するために、アニーリングマシンを用いて、1台の宅配車両についての時間指定を考慮した宅配ルートの最適化を行うアルゴリズムを考案した。また、このアルゴリズムを元に、リアルタイムでの宅配ルートの探索を可能とすることを目標に、時間指定の変更や再配達の依頼を考慮したWebアプリケーションの開発を行った。
 今年度のプロジェクトでは、昨年度のプロジェクトを発展させ、様々な条件を考慮した上での営業所全体の最適化を行うアルゴリズムを構築し,実用化に向けたアプリケーションを開発する。具体的には、時間指定だけでなく、配達物の大きさやトラックの容量、さらには、配送だけでなく、集荷を新たな要素として加えた上でのルート最適化を検討する。
 アプリケーションについては、昨年度開発したアプリケーションを改良し、使用できる車両の種類と台数、営業所の荷物や集荷の情報を元に、アニーリングマシンによって算出されたルートを車両ごとに地図上に表示させることで、配送・集荷ルートを視覚的にわかりやすく提供するサービスを構築し、アニーリングマシンによる宅配ルート最適化技術の応用・実用化を目指す。
 本プロジェクトの宅配ルート最適化問題は、以下のようなアルゴリズムを用いて、段階的に解く。
  1.車両への荷物の積み分けのクラスタリング
  2.台車で配達する配達先ごとにクラスタリング
  3.クラスタリングされた配達先ごとに駐車可能箇所の割り当て
  4.台車で配達先を回る部分の巡回セールスマン問題(以下、「TSP」と言う。)
  5.営業所からスタートして車両で駐車可能箇所を回る部分のTSP
 このルート最適化技術により、営業所全体の車両の無駄な動きが最小化され、排気ガスの減少やガソリンの使用量削減につながり環境汚染の改善が期待される。また、ルート最適化技術により効率的な巡回が可能となり、ドライバー不足の問題を解決できる。将来的に、この技術がコミュニティバスやレンタカーといった他種の車両に応用されることで、交通流が分散し、交通渋滞の解消につながると期待できる。

8.採択理由

 本プロジェクトの目的は、アニーリングマシンを用いて宅配営業所の業務を最適化することであり、それにより宅配におけるコストの削減、および人員削減を目指したアプリケーションの開発である。本プロジェクトは、昨年度の「応用・実用化枠」の提案であり、昨年度すでにアニーリングマシンを用いた宅配ルートの最適化手法は開発済みである。一方で、宅配営業所を最適化するためには、ルート最適化だけでなく、様々な場面での最適化が必要となる。
 申請者は、これらの最適化に対して宅配企業との連携を真剣に考え、現場の意見を積極的に取り入れたアプリケーション開発に意欲的である。そのため、ユーザーにとってより扱いやすい実用化アプリケーションの開発に期待したい。

更新履歴

2020年5月27日 2020年度採択プロジェクト概要(大石・松本PJ)を掲載しました。

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