デジタル人材の育成

株式会社マイクロリンク インタビュー

公開日:2024年3月26日

最終更新日:2024年3月26日

代表取締役社長 久野尚博 様

  • 久野尚博 様

DX推進において、サイバーセキュリティ技術はその基盤となります

マイクロリンク株式会社は、主に中小規模の製造業を対象として基幹業務システムや生産性ツールなどを提供しています。また、当社では自社開発した製造業向けIoTクラウドサービスであるIoTGOを軸にクラウド開発にも力を入れています。近年DXが広まる中で、中小企業の抱える様々な課題をDXで解決するため、2017年頃から会社戦略として中小企業向けのDX推進事業を開始しました。また、その頃から、世の中でもセキュリティに対する関心が高くなり、情報処理安全確保支援士制度が設立されたこともあり、より体系的にセキュリティの知識を身につけたいと思い2019年に情報処理安全確保支援士(以下、登録セキスペ)になりました。
DXの推進は、中小企業が抱える人材リソース不足や生産性などの問題を解決する有効な手段になりえる一方、DXを積極的に推進できない理由の一つにセキュリティ面での不安があると感じました。中小企業ではセキュリティ担当者を専任で置くことは難しく、多くのお客様はDX推進をする中でセキュリティに対して漠然とした不安を持っています。その中で登録セキスペとしてセキュリティに対する不安を取り除き、お客様のDX推進の解決に向けて動いています。
DX推進において、サイバーセキュリティ技術はその基盤であり、セキュリティの上にDXが成り立つと実感し、当社としてセキュリティを重視して取り組んでいます。

登録セキスペはパートナーシップやお客様との信頼関係の構築に役立つ資格です

当社も中小企業ですので、限られた人的リソースの中で顧客に対してセキュアなDXを推進するには、セキュリティ関連事業を行う会社とのパートナーシップを確立する必要がありましたが、国家資格である登録セキスペの信頼感はセキュリティ関連会社との円滑なパートナーシップの締結にも役立ちました。また、顧客からサイバーセキュリティに関する相談を受け、全社的なセキュリティ対策を推進するためにセキュリティ顧問契約を提案することがありますが、登録セキスペであることで信頼感を持って締結いただけました。
資格取得するよりも実務をどれだけやれるかが重要という考え方もありますが、資格取得・維持の過程で最新の技術動向を学び、幅広い知識を仕事の基盤とすることが必要と感じています。その知識を基盤として、事業の全体像、特定分野の全体像を意識して自身の仕事を考えることが、良い仕事につながると思います。

社長自らが資格取得することで社内の意識向上とビジネスの推進につながりました

登録セキスペ等の資格取得や維持費用に限らず情報処理技術者試験の受験などの費用も会社負担としており、将来は社員の5%が登録セキスペの取得を目標にしています。資格取得や試験合格で身に付けた知識が社内の共通言語となることによって、業務効率がさらに向上するメリットがあると思います。当社では、代表取締役社長の私自身が登録セキスペの資格を取得したことで、社内全体のセキュリティ意識の向上につながりました。また、業務においても、社員がセキュリティの観点でより深く調査し、顧客への提案を考えるようになったと感じます。DXや生成AIなどの新しい技術の活用が進む中で、安心・安全なシステムの土台を確立するために、登録セキスペが必要となる場面が増えてくると思います。今後の社会に貢献できる人材として、登録セキスペを目指す方を応援します。