デジタル人材の育成

2023年度未踏IT人材発掘・育成事業プロジェクトマネージャー

最終更新日:2022年11月18日

IT人材育成センター
イノベーション人材部
未踏実施グループ

未踏統括プロジェクトマネージャー

たけうち いくお

竹内 郁雄

東京大学 名誉教授

未踏では、私がIT技術者に必要だと思っている「楽ツ(がっつ)!」を身につけることができます。つまり、

1.人々が楽に、あるいは楽しくなるような技術のアイディア、
2.辛いことも楽しく、さらには楽だなぁと思ってやれるスキルと、
3.もちろんガッツ!です。

それよりもっと大事なのは、あなたがびっくりするようなすごい人たちとともに切磋琢磨できる、素晴らしいコミュニティに加われることです。応募お待ちしています!

なつの たけし

夏野 剛

近畿大学 特別招聘教授 情報学研究所長

日本は世界で最高のITインフラを持ち、教育レベルも高く、また個人金融資産も2,000兆円以上、上場企業の内部留保も500兆円以上と十分なおカネもある。にもかかわらず、世界でのプレゼンスは小さい。それはひとえに新しい才能の羽ばたきがアメリカや中国に劣っているからだと思います。だからこそ、いま若者に大きなチャンスを、新参者に多くの機会を与えたい。
日本の最大の課題は、どうやって優秀な才能をさらに伸ばしていくか、です。平均値の向上はもう要らない。世界で通用するソフト、世界で例のないビジネスモデル、皆の想像を上回るサービス。
世界があっと驚くような利便性をもたらしてくれるアイディアと技術を待っています。

未踏プロジェクトマネージャー

2023年度は、下記7名の方が担当予定です。

いがらし ゆき

五十嵐 悠紀

お茶の水女子大学 理学部 情報科学科 准教授

世の中の常識を変えることができるような提案、まだ世の中にない技術や仕組みの提案、熱意のある提案、広く使われる技術の提案などを期待します。大事なことは、「常識を疑うこと」。言われたもの、与えられたものをそのまま受け入れるのではなく、「どうしたらよりよくなるか」「○○があったらこんなことができるのに」と疑って考えてみる。そんなところから、新しい技術の発明、アプリケーションの開発が始まります。自分の力を信じて大きく育て、解決してみませんか? そんな人材を応援します!
応募しなければ何も始まりません。ぜひ提案書を書いて、第一歩を踏み出してください。

いなみ まさひこ

稲見 昌彦

東京大学 先端科学技術研究センター 教授

人間拡張工学やバーチャルリアリティの進展により、遠くない将来に「能力」をだれもが容易に獲得・伝達可能な世の中が到来することでしょう。そのような社会で重要となる「メタな能力」とは何でしょうか?私は「誰もが身につけたいと思える魅力的な能力をデザインできる能力」と考えます。少しわかりやすく言うと「ゲーマー」というより「ゲームクリエータ」としての能力です。
とはいえゲーム企画を募集するわけではありません。まずは「自分と特定の誰かが楽しくなる」「作りたくて居ても立ってもいられない」ような、ユーザとクリエータの顔の見える提案を期待します。
また、食、スポーツ、ファッション、観光、農林水産業やここに例示されていない情報技術にとって未踏な領域へのチャレンジも歓迎します。
採択後、その提案を社会と未来につなぐための作戦を共に考えましょう。

おか みずき

岡 瑞起

筑波大学 システム情報系 准教授

現代はVUCAの時代と呼ばれています。VUCAとは、Volatility(変動性), Uncertainty(不確実性), Complexity(複雑性), Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉で「社会にとって未来の予測が困難な状態」を意味しています。ウイルス感染症やAI技術の急激な発展による社会の変化が激しく、先の見通しを立てることが難しくなってきているのです。これまでの常識が覆され、既存の方法論が通じないと言われるVUCA時代。そんな混沌とした時代を生き抜ける力が必要とされています。
どうしたらそうした力を身につけることができるのか。それにはまず混沌の中に飛び込んでチャレンジすることです。みなさんのチャレンジをサポートし後押しするのがこの未踏事業です。もちろんチャレンジしたいというその思いがあることが全ての出発点。報われるかどうかわからないけれど、これを作りたい、作らずにはいられない、どうしても挑戦したい、そんな情熱を傾けられるテーマを持つクリエイター、エンジニアからの応募をお待ちしています。

おちあい よういち

落合 陽一

メディアアーティスト/筑波大学 デジタルネイチャー開発研究センター センター長

応募テーマの作り込みはもちろん重要な要素ですが、テーマ以上に面白い人材になりそうかどうかを審査します。集中力と行動力と情報科学に立脚した深い世界認識・行動哲学・探究心が感じられることを大切にします。散らかったポートフォリオでも構いませんが、何かに対する強い熱量を感じさせる提案をお待ちします。
近年はコンピュータが安価になり、どこでもソフトウェアを開発できるようになってきました。ですので、やるべきことはすぐ始めましょう。「未踏で作るっていうけど、どうして君は始めてないの?」という質問をしないでよい提案をお待ちします。逆にいうと、「未踏で作らなくても君は作れているけれど、なんで未踏でやるんだっけ?」という質問に対して深い答えが返ってくることを期待します。
僕自身も未踏のクリエータでしたが、やる気ある人々に囲まれていくことはとても深い喜びがそこにありました。未踏のクリエータの頃から13年経ち、デジタルネイチャーの研究室を始めて8年経ち、多くのやる気ある若い人々に囲まれて楽しい日々を送ってくることができました。近頃の目標は、技術が雪崩のように進化する中で日々を楽しみながら、僕もモノを作り続けるために手をひたすら動かすことです。
ぜひこれは僕にはできないなぁと思わせるような、感動できる素晴らしい才能を見せにきてください。僕の仕事はそんな感動をより増幅して社会に共有することだと考えています。計算機による新しい自然をより味わい深く、より歓びに満ちたものにしていきましょう。
未踏の人材が作るモノは感動できる! この喜びを共有しよう!

そがわ けいすけ

曾川 景介

株式会社メルコイン取締役CINO

私は未踏に採択されたことで多くの未踏クリエイターと出会い、多様な仲間たちと一緒にプロダクトや会社を作るという機会を得ました。ですのでクリエイターの皆さんを支援し、皆さんが世界で活躍することで仲間たちと一緒によりよい世界を作っていくことが私の希望です。
基本的にはあらゆるテーマ、ジャンルの提案の中から採択します。しかし、たくさんの提案をいただいた中から支援させていただくクリエイターと提案を選ぶというプロセスも現実として待ち受けています。皆さんの何ものにもとらわれない自由な発想を最大限尊重しつつ、私が求める提案について参考程度に言及させてください。
まず、社会の課題を解決したり、新しい社会のあり方を提案するような大きなビジョンを持って目の前にある課題の解決から始めるような提案を歓迎します。自分自身のやりたいことを叶える提案が誰かのやりたいことを叶えてくれる、そんな夢のような提案であればそれはとても素敵な提案だと思います。直近のトレンドを捉えた提案も歓迎します。もし今、私がクリエイターであれば取り組みたいと考えるテーマも「審査基準」に記載しておきます。最後に何の課題も解決しないし、何の役にたつのかわからない、それでもクリエイターの皆さんが情熱を持ち、熱中し、熱狂するような熱い提案も心待ちにしていると付け加えておきます。
残念ながら採択できなかった提案についても私にできる限りのフィードバックをしたいと考えています。もし本当にあなたが熱狂しているならば、あなたは私たちが見抜けていない大切な真実に気づいているかもしれません。挑戦することを諦めないでください。

たけさこ よしのり

竹迫 良範

株式会社リクルート データプロダクトユニット ユニット長

筋の良い「車輪の再発明」は大歓迎です。車輪の再発明とは、既存のライブラリや先行事例があるにもかかわらず、似たようなプログラムを自分で一から作ってしまう行為のことです。既に誰かが同じようなことを実現するライブラリが存在するのに、それを自分で一から作ってしまうと生産性が良くないと外野から指摘されることがあります。しかし、それで本当に新しいイノベーションや技術革新は生まれるでしょうか。物事の原理原則を理解した上で型を上手に破り、自分の新しい型を作る、そんな試行錯誤の中で新しい技術革新が生まれることがあります。自分で一からコードを書くのが大好きで、プログラミングそのものに熱中できる情熱も重要です。その結果、世界に新しい価値を一つでも提供することができれば、胸を張って未踏の領域に踏み込めたと言えるでしょう。車輪の再発明でも大歓迎、実装が大変でも自分が情熱を持って続けられる、内発的動機に基づいた提案をお待ちしております。

たなか くにひろ

田中 邦裕

さくらインターネット株式会社 代表取締役社長

これから小学校からのプログラミング教育が必修化され、ますますプログラミングに対する裾野が広がりますが、それと同時に頂点を高くすることも重要です。
その頂点にたつ人材を選び出し、支援を行い、英雄を作ることこそが、私たちのミッションです。 どんなものでも、最初はたった一人のアイデアと行動力から生み出されます。おおきな情熱と、あふれるクリエイティビティで世界を変える人材を待っています!

更新履歴

  • 2022年11月18日

    2023年度未踏IT人材発掘・育成事業プロジェクトマネージャー一覧を公開しました。