デジタル人材の育成
勝屋 久(Venture BEAT Project主宰)
チーフクリエータ
三吉 建尊(石川高専 専攻科 電子機械工学専攻)
コクリエータ
松田 昇也(金沢大学 工学部情報システム工学科)
コクリエータ
長谷川 達人(金沢大学 工学部情報システム工学科)
本プロジェクトでは,携帯アプリを開発したい全てのユーザを対象とした、「携帯アプリ統合開発環境」を開発する。現在、携帯アプリ開発は以下の3つの問題点が存在している。
これらの問題によって、携帯アプリの自作というのは、一般ユーザのみならず、プログラマもなかなか手が出せない分野である。そのため、ユーザの多さに反して、携帯アプリを開発できるユーザは一握りである。これでは、せっかく素晴らしいアイディアを考えたとしても、実現することが難しく、携帯アプリという分野の進歩がなかなか進まないという問題が発生している。
そこで、本プロジェクトでは、携帯アプリを開発したい全てのユーザを対象とした、「携帯アプリ統合開発環境」を開発する。
本システムにおける最大の特徴は、従来のようにソースコードを記述して携帯アプリを開発するのではなく、画面の指示に従って機能を選択したり、動作の流れを視覚的に指定したりするといった簡単な作業で、多種多様な携帯アプリを開発できるという点である。また、キャリア毎の仕様の違いはシステム内部で吸収し、ユーザはキャリアの違いを意識することなく携帯アプリを開発できる。
また、本システムはすべてWebで提供することで、ブラウザ上で実行することが可能である。加えて、他のユーザに自分の開発した携帯アプリを公開するためのポータルサイトを構築し、本システムと連動させる。このように、開発した携帯アプリを多くのユーザに利用してもらえるような環境も提供する。
GUIを活用して簡単にかつ、キャリアの違いをシステム内部で吸収した携帯アプリケーション開発ができる環境を開発するのが、今回の提案だが、利用対象ユーザーは高専/専門学校/大学のプログラミングの初歩クラスで、こういった層のユーザーに携帯アプリをつくる楽しみ、敷居の低さを浸透させることで、プログラマーの底上げを狙う点が、社会有用性につながるとみた。
三吉さんは石川高専でもトップクラスのプログラミング能力であることも確認でき、この3人のチームで高専発で質の高いソフトウエアを世にだせることを願う。期間中では当該システムの開発以外にキラーアプリの開発もしっかりてがけるという条件で取り組んでほしい。